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夏と秋の間の子(あいのこ)
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ご縁が芽生えるとき
山奥のお蕎麦屋さんで昼一番の開店待ち。
私の次にやってきたのは、
関東ナンバーのプリウスに乗った、
活発な老紳士二人組。『どちらからお越しですか?』
と声をかけたら、東京からきたお二人は、
10年以上も毎年、同じコースで石川県を
一緒に旅しているらしい。加賀の橋立で魚料理を存分に食べ、
お気に入りのぶどう園に寄って
シャインマスカットを買い、
九谷焼で冷抹茶をいただいたあとは、能登に泊まり、輪島で寿司を食べて、
JA羽咋で赤土すいかを買い、
白山で蕎麦を食すという、
かなり通好みのドリームツアーを
愉しげに語ってくれました。なんでも、お一人の紳士は、
能登島に別荘をお持ちらしい。石川県を旅しながらも、
金沢市を完全にスルーする辺りが
大層渋いではないか(笑)わたしが、輪島のお寿司やさんに
行ったことがないと言うと、
店名と連絡先、そして紳士お二人の
名字が添えられた箸袋を手渡され、『僕達から聴いたと言って、お行きなさい。』
と、言われたので、この小さな出逢いを
さらに愉しむために行ってこようと思います。お寿司やさんで、お二人の名前を伝えたとき、
『よく存じ上げています!
そのお二人は…カクカクシカジカ』となるか、『ハテ?どなたでしたっけね?』と、
なるかはわからないけれど、
どっちを想像しても愉しすぎて、
それだけで2時間かけて輪島にいく価値が
十分にある(笑)そして、物語の続きはこちら↓ -
テーラー時代の形見分け
実家に立ち寄り、今まで気にも留めなかった、
作業台の上にある箱を開けてみました。父がテーラーをしていた時代の生地が
ショウノウの匂いに包まれて、
ぎっしり積まれていました。我が家は兄もテーラーなので、間違いなく、目ぼしい生地は、兄がとっくの昔に持ち帰っているはず。たがら、残っているものは、クセがあったり、逆に無さすぎたり、生地量が少なかったり、というもの。でも、丹念に一つ一つ見てみると、イギリス製のクラシックで可愛い生地や、クッション用のファブリックにすれば、きっと素敵になりそうな、
スコットランドのツイード、埃をかぶった古いトルソーを拭いていると、
父がうれしそうに傍で笑っている、
そんなイメージが浮かびました。生きているときに、
この箱のなかのものに、もう少し関心を抱いてあげればよかったなぁ。と、少し後悔しながら、
母と紅茶をのむ夕刻。『 全部、持っていきなさいね 』
と、母に言われて、行商のように車に積んで(Vシネマは置いて)、
帰ります。さあ、どんなふうに使おうか。。
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夢のような紫陽花 “ 舞姫 ”
『舞姫』という名前の立派な紫陽花。
Paris style のフラワーレッスンの
講師である、野崎三四子先生が
お取り寄せしてくださいました。びっくりするほど綺麗で、
もう!満面の笑顔があふれます。
母親からの『2018 母の日プレゼント』の
リクエストは、①カブトのケーキ
②紫陽花の鉢植え
③おいしいステーキの外食残すは③のみ。
今日は、color lessonのお仲間たちとの
自主練習でコラージュを作りました。日本家屋の実家にもしっくり馴染む “舞姫”@ Atelier Cozy アトリエ・コジー -
企業研修~ゆったりランチの佳き一日
朝5時に起きて、かほく市へ。
雨上がりの新緑のように、
伸びやかでみずみずしい成長を目指して、
女性リーダー社員へのキャリアアップ研修。皆さんと関わりはじめて8ヶ月。混乱と苦悩は、
新しい学びが深まってきた証(あかし)。コミュニケーションの理解が表層ではなく、
深層に近づくように、
朝一番から正午までの、3時間講習を完了。萌ゆる新緑に包まれた風光明媚な立地。ホッと一息、
ふらりと静かなイタリアンに立ち寄り、
独りランチへ。前菜メインは牛ランプ肉のグリルミルフィーユとバニラアイスホイップクリームのコーヒーお腹いっぱいで、うとうと。。。『 午後は仕事しないでおこうかなぁ。』なんて、ナマケモノmindが、ムクムク湧いてきて、真面目なわたしと、闘っています💦 -
新緑に囲まれて〝印象美コーチング〟
影までが新緑に染まる、
朝一番の石川県立美術館のカフェ、ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ kanazawa で、クライアントの五感に心地好い余韻を残す、森林浴の印象美コーチング。金沢神社にお朔詣りをして、
心身を整えてから席につく、そんな素敵な女性とのセッション・テーマは、『 ビジネス 』ゴールデンウィーク明けの東京が舞台でした。セッションのなかで彼女が、金沢の魅力を語ってくれました。東京にも、軽井沢にも、豊かな緑はあるけれど、金沢の緑とは何かが違う。金沢という街は、緑の印象さえ、輪郭がまろやかで、移り変わる季節の流れや、街が醸す佇まいを感じて、人間が本来持っている五感の機能が、ゆるやかに、心地よく、動きだす。そんな健やかな暮らしの原点を身体で敏感に感じることができるのが、金沢という街の魅力なのです。聴いているこちらまで心地好く、
イメージの世界を未来旅行する90分。ピスタチオのミルフィーユのように、
季節と馴染みながらも、静かに余韻を残す。そんな、気持ちのいい朝の時間でした。@ ル ミュゼ ドゥ アッシュ Kanazawa -
17才になった家
17年前の5月1日に引っ越してきた家。
17年後の、今を綴ります。食器洗浄機はもう部品がなく修理不可で、食器乾燥機になってしまったし、水道の蛇口のシャワーヘッドも、純正を取り寄せるまでの繋ぎのものを、そのまま使い続けている無頓着ぶり。30代前半の若い時代に、当時の精一杯で建てた家だから、予算内でできることは、限られていました。天然木のこだわり建材も、漆喰壁も当時、憧れていたTOYO kitchenも(笑)、選択することはできませんでしたが、今となってはそれでも十分だと思えるし、勇気を出して頑張ったよね。と、若き日々を褒めてあげたい。猫も世代交代し、引っ掻いたり、かじったり、あちこち傷んで、充実のageingぶりですが、思い出の傷は、愛着の源でもある。日本の住宅は、築20年で資産価値ゼロになるといいますが、3年後も変わらずに、せめて住人と住猫だけでも、大満足していられるように、褪せていく様(サマ)を愛でながら、ゆったり暮らしたいものです。祝 17歳。おめでとう。 -
5月1日はスズラン (muguet: ミュゲ)の日
5月1日はスズラン
(muguet: ミュゲ)の日大切な友人や愛する人に贈るという、
フランスの習慣が日本にも、
徐々に定着してきました。スズランを贈られた人には、
幸運が訪れるとのことで、今日は明日会う友人に贈るために、
お花屋さんにブーケを求めにいきました。『ちょっと待っててください。
いますぐ裏に行って切ってきますね』と、お店のかたがお庭へ行き、
急いで用意してくださったのは、みずみずしくて、
とてもいい香りのスズランでした。小さく可憐なスズランが、
こんなにも力強く薫るなんて。淡いベージュとアイボリーの薄紙に包まれ、
モスグリーンのリボンを添えた
小さな愛らしいブーケ。嬉しくて、思わず微笑んでしまいました。
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世界最薄級オーガンジーにふれて
以前、石川県かほく市の繊維メーカー株式会社コイズミさんがつくっている、世界最薄級のオーガンジーのスカーフを知人から贈り物として頂きました。極薄オーガンジーと言えば、天池合繊さんの〝天女の羽衣〟が有名ですが、こんな美しい極薄オーガンジーを主力につくっている企業があることをはじめて知りました。それを、ふとしたひらめきで、サイドテーブルのクロスにしてみました。○テキスタイルデザインがエキゾチック。○ポリエステルで汚れにくい。○極めて薄いため、存在感を主張しすぎない。5デニールの薄さって、どのくらいかというと、女性の一般的な薄手のストッキングは、およそ20デニール。つまり、その4分の1の薄さです。肉眼で観るより、写真だと赤く見えますが、ふわりと半透明で、シックに風景に馴染む感じ。しかも、水面のような艶がクールなので、エレガントになりすぎない。カーテンとともに、ふわりと揺れる軽やかさ。石川県は繊維大国と言われていますが、実際にどんな繊維が織られて、どんなふうに使われて、世界でどんな評価を得ているかを、私たちは、地元のことなのに、意外に知りません。伝統工芸は素晴らしい最新技術も素晴らしい。神がもたらす天然繊維は美しい。人間の技術がうみだす化学繊維も至極美しい。改めて青い鳥はそばにいることに、きづく機会でした。 -
充実の音色とマイブーム
毎年、増えるでもなく、
安定数だけ律儀に咲く、
八重咲きのクリスマスローズこんなに美人なのに、うつむき加減の控えめさが愛らしい。グリーンとパープルピンクの、カラーグラデーションの妙。自然というアーティストは隅々まで手を抜かない。庭で野生化しているブルーベリーの枝ズズランみたいな小さな花を咲かせています。実も、花も、枝ぶりのラインも、紅葉も、総合得点高すぎ。ブルーベリーは園芸界のプリンセスですね。花壇のアイビーと名前も知らないお花チーズトーストをつくるとき、食パンに発酵バターをたっぷり塗ってから、チーズを載せて焼くと、おいしくなることは、重々わかっていながら、平日は割愛してしまう。休日の、この小さな一手間だけで、大満足。身の回りのもので、
たとえ自己満足でも、小さなきれいなシーンが作れたときの充実感たるや、体内で特別なホルモンが分泌される音色が聴こえるよう(笑)ベッドで、ウトウトまどろんだり、朝陽で光合成?するハルモニア。トコトコトコと階段を上り下りする音が猫バカには愛しくてたまりませんよ。きのう、本棚の整理をして、
読みかえしたくなった本二冊。『嫉妬心』て、なんとも切なく滑稽で、
人間らしくて愛しい感情ではないですか。外から聴こえる小鳥のさえずりに、
小鳥にも、そんな感情があるのかなぁ。と、ぼんやり考えながら、
コーヒーをお代わりする朝。お昼ごはん用に、もちきび入りの玄米を炊いてます。土鍋生活20年以上、未だに完璧にはなれず。気候、お米の状態、水の温度、浸水時間、ブレンドの配合、毎回が研究の繰り返し。べつに成功を目指してないから、『 ああ、今日はこうきましたか。』と、一期一会を愉しむ感じです(笑)大事なお焦げは、おいしいお塩で、熱々の塩むすびをつくる。具も、海苔も、邪魔に感じる素朴なご馳走。しみじみ、こんな時間が大好きです。