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エルメスの道 ~ 竹宮恵子 (comics)
一人の人間の信念から始まったことが、
時代、才能、運、時間、縁といった、
人間にはコントロールできないことにまで
奇跡的に繋がって、
ブランドが創りあげられていく様。神から愛され、承認されるほど、
職に全身全霊を投じたものだけが享受する
特別な力がそこに働いているようにさえ
感じました。人間が成果を模倣し、意図的に行う
ブランディングが浅はかに感じるほどに。 -
時代そのものが『青春』だった時代~ファッションとメディア①
■ 時代そのものが『青春』だった時代
ファッションとメディア① ■フランス文学研究者芳野 まい先生を迎えての
連続講座カマダンアカデミーに参加しました。歴史の立役者として生きた人物たち、
またはその存在を創り上げた人物たちが、
どのように『時代』と『ファッション、メイク』を繋ぎ、影響力を発揮したのか。当時の貴重な映像や、写真を振り返りながら
紐解いていく1回目の講座テーマは、
『 ジャクリーン・ケネディ 』でした。パブリック・イメージを演出することを
最初に始めたケネディ大統領夫妻が、どんな意図をもち、何をして、
どんな結果を得ることができたか。そして、そこに関わった人たちとの
ドラマティックな相関図。フランス的思考に影響を受けたジャッキーの
アメリカ人らしからぬ発想力や、生涯を通じて自分の役割を見事に演じきった、
ストーリーテラー的な生き様、特にケネディ暗殺後の葬儀の演出や、
オナシスとの再婚、後期の恋愛を経て、
それでも最期にはケネディのお墓に入ることを
望み、実現した下りには、一人の女性の人生として感じ入るものがあり、
おもわず前のめりになりました。2回目の参考図書は『エルメスの道』
落ち着きリラックスした雰囲気で、
受講者の皆様も、おとなの素敵な方々ばかり。何よりも、まい先生がご自身の人生をかけて、
研究を積み重ねてきた膨大な知識を、
『愛』と『好奇心』全開で、
躍動感溢れる表現で語られる姿が魅力的すぎて惹かれます。次回を愉しみに、予習します✨
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あの日どこかで 1981年アメリカ
肖像画の美しい女性に恋をした男性が、
もうこの世にはいない女性に逢うために、
1910年代の洋服を着こんで瞑想し、
タイムスリップするというロマンチックなお話。主演は「スーパーマン」の、
クリストファー・リーヴとジェーン・シーモア。この映画のダンスシーンで、
手を握れることへのアメージングと、目の前の女性の美しさに
心底陶酔しきっている、クリストファー・リーヴの素直な歓びの表現がとても好き。恋って盲目。そんな純度の高い感情を思い出させてくれる、ノスタルジックな作品。この映画は興行当初、あまり注目されなかったそうですが、いまでは、舞台となったグランドホテルでファンの集いが行われるという聖地になっています。まずは、ロマンチックなサントラを。。↓ -
【開催レポート】金沢を旅するパーソナルコーチング
旅情という新鮮な心の環境のなかで、
自分を内観し、金沢を旅するコーチング。はるばる香川県からビジネス・コーチングを
受けに通ってくださっているクライアントと
午後はホテルのティールームで、ゆっくりセッション。彼女は金沢で、仏教哲学の思索の場である
『鈴木大拙館』へ行き、涙が溢れて止まらなくなったそうです。でも今日のセッションのなかで、
その涙の理由、
深い部分の自分の声に気づけたとのこと。わたしも人生を分かち合って頂いた充足感で
胸がいっぱいになりました。『山田屋』の生うどん(香川県)と、
『諸江屋』の宝三盆(石川県)のお土産を交換。また会う日までさらに思考を深め合い、お互い大人のイイ女に磨きをかけて、
進化する人生を旅しましょう。今週は岡山県から、新たな受講者様もいらっしゃいます。全国から、ようこそ金沢へ。ようこそ、官能のSensuous Cityへ。 -
気まぐれこそ天から得た美質
ジャズ・ピアニスト
故・世良譲さんとの想い出。金沢では毎年冬になると、
『フードピア金沢』というイベントが開催され、各界文化人と金沢市民が、料亭やレストランで食談するという、恒例人気企画があります。当時30代だった私が、
その年の司会を担当したのは、デビュー50周年を迎えられた、ジャズピアニストの世良譲さんでした。フレンチレストランでの食事の合間に、30分ほどトークタイムを設けて、世良さんと司会者が参加者を前に、ステージで対談するという、ごく一般的な台本でしたが、世良さんは、ご自分の主賓席のお隣に、
私の席を急遽用意して、司会者も一緒に食事しながら、会場の方々と自由に話すスタイルにしたい。という前代未聞の提案を決行。予定外のシナリオに混乱するスタッフや、私を尻目に、飄々と食事し、お酒を愉しみ、参加者のリクエストに応えて、即興でピアノを演奏し、くだけた質問にも笑いを交えて答え、明るく華やかな最高に愉しい夜を演出されました。その夜のフィナーレに演奏された曲は、
『Days of wine & roses 酒とバラの日々』今でもこの曲を聴くたびに、
ダンディで、セクシーなあの日の紳士を想い出します。周囲からは『気まぐれ』
と捉えられる行動というのは、実は空気を柔軟に読み、動物的な感覚に従ったほうが、結果的にall rightになるよ。という、練度の高い大人の成功体験がなせる技なのだと知りました。““気まぐれこそ天から得た美質”“
三島由紀夫の小説の言葉通りに生きられたかた。あの日にプレゼントしていただいたCDを、
何故か無性に聴きたくなった夜。 -
愛するdress、そのピリオドの向こう側
何組もの、しあわせなブライダルシーンを
共に祝福したお気に入りのドレス。私の役割が変わり、
ドレスもその役目を終えました。そのままお別れするには偲びがたいほど、
一緒に重ねた想い出が多すぎる衣装を、大好きなお花屋さんが、
母の日直前の忙しいなか、
旅行用の衣類ケースとアクセサリーポーチに
ご厚意で仕立ててくださいました。ピリオドの向こうの新しいステージは、
旅のパートナー。ポーチのファスナーを開けると、
dress時代のタグがついていて、
なんだか泣けてしまった。しあわせな再会を、
本当に、本当にありがとうございます✨ -
牡丹の逸話
二四節気七二候で今日は、
牡丹華~ボタンハナサク
と、表現される美しい日です。この季節になると思い出すのが
市川海老蔵さんと麻央さんの
ご結婚披露宴。市川家家紋の牡丹をあしらった
打掛が当時、話題になりましたが、
会場装花も牡丹を中心とした
大変に豪奢なものだったそう。でも、結婚披露宴は7月29日 真夏。
牡丹を栽培している日本中の花農家は
その日に合わせて牡丹を咲かせるために
神経をすり減らす日々だったとか。ちなみに花言葉は、
王者の風格。風格あるふるまい。真夏に牡丹を咲かせる浮世離れした贅沢は、
なんだかとても歌舞伎らしい。この季節になると思い出す牡丹の逸話です。
牡丹の聖霊も、きっと麻央さんを見守っているはず。