ご縁が芽生えるとき

山奥のお蕎麦屋さんで昼一番の開店待ち。

私の次にやってきたのは、
関東ナンバーのプリウスに乗った、
活発な老紳士二人組。

『どちらからお越しですか?』
と声をかけたら、東京からきたお二人は、
10年以上も毎年、同じコースで石川県を
一緒に旅しているらしい。

加賀の橋立で魚料理を存分に食べ、
お気に入りのぶどう園に寄って
シャインマスカットを買い、
九谷焼で冷抹茶をいただいたあとは、

能登に泊まり、輪島で寿司を食べて、
JA羽咋で赤土すいかを買い、
白山で蕎麦を食すという、
かなり通好みのドリームツアーを
愉しげに語ってくれました。

なんでも、お一人の紳士は、
能登島に別荘をお持ちらしい。

石川県を旅しながらも、
金沢市を完全にスルーする辺りが
大層渋いではないか(笑)
わたしが、輪島のお寿司やさんに
行ったことがないと言うと、
店名と連絡先、そして紳士お二人の
名字が添えられた箸袋を手渡され、

『僕達から聴いたと言って、お行きなさい。』
と、言われたので、この小さな出逢いを
さらに愉しむために行ってこようと思います。

お寿司やさんで、お二人の名前を伝えたとき、

『よく存じ上げています!
そのお二人は…カクカクシカジカ』となるか、

『ハテ?どなたでしたっけね?』と、
なるかはわからないけれど、
どっちを想像しても愉しすぎて、
それだけで2時間かけて輪島にいく価値が
十分にある(笑)

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