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太陽の如く、月の如く、輝きは不滅
貴族文化の洗練に育まれた独自の美学で、
唯一無二の作品を遺した映画界の巨匠
ルキーノ・ヴィスコンティのことば。私の2017年のテーマは、
『 純粋欲求に耳を澄まして行動する 』まだ見ぬ未来や、最新や、最先端なものに囚われず、純粋に昔から大好きだったことや、
男女を問わず、惹かれ、恋い焦がれるひと、
愛してやまないムードやニュアンスを、
日々追及すること。そんな時間を過ごしていると、
ドラマティックな出会いや、
嬉しい繋がりや、
ときめく場所へと、
不思議なほど自然に導かれていく。今日は、シネモンドで1963年の伊・仏の名作
ヴィスコンティの『山猫』の修復版を観て、ルドヴィート・カンタさんのチェロリサイタルへ。1970年代のフランス映画音楽を数多く手掛けた、
クロード・ボーリングのジャズとクラシックの
融合曲の演奏が、先に見た映画とも重なり、
静かに打ち寄せる感動の余韻がとまらない。大好きなコーヒーを丁寧に淹れて、
今日買ったCDを聴きながら、
パンフレットを読みふける。自分の人生において、
『不滅の輝き』と信じられることが、仕事にも、プライベートにも、
すべてに繋がっているのだと気づく時間。 -
『 男と女 』デジタルリマスター
■ 冬の金沢で、男と女 ■
クロード・ルルーシュ監督の名作『男と女』
製作50周年記念デジタル・リマスター版が、
金沢シネモンドで16日金曜日まで上映中です。20代で観たときには通りすぎていた、
登場人物の様々な感情への共感や、映像の演出、色褪せない美しさの要素、
二人の会話の流れや、曲が伝える意図。この映画の年齢に、
自分自身が近づいたから得られた理解。金沢という街の、
グレイッシュな空に広がる低い雲から、時折、宝箱が開くように陽の光が洩れる、
宝石のような冬の美しさに、
とても似合う映画でした。この季節の上映をありがとうございます。
独り、甘い余韻をもてあましたままお茶じかん、
オーダーした上生菓子。菓銘は『初氷(はつごおり)』
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ザ・トゥルー・コスト
■ 創造を祝福する世界であるために ■
今日は不都合な現実にも目を向けようと、
平日の平穏な金沢21世紀美術館で、
『ザ・トゥルー・コスト』を観賞。私たちにとってファストファッションは、
とても身近な存在で、恩恵しか感じにくいけれど、
それが人類と地球にいかに負荷を与えているか。をリアルに伝えるドキュメンタリー。私にできることは、『 人間らしい営みのなかで、技術に誇りをもって創造したものを選ぶこと 』『 最少の、最愛のものに囲まれて暮らすこと 』
と、改めて感じました。
帰り際、会場で販売していた、
フェアトレードのチョコレートを求め、『有り合わせのですが…。』と差し出された、
手提げ袋に入れてもらい、
よく知るパティスリーへ立ち寄ると、お店の人の視線が、
紙袋にマジマジと集中。。。よく見ると、
『NO!動物実験』という刺激的なメッセージ(*_*)!思考としては勿論反対ですが、
視覚表現でダイレクトに外部アピールするほど、
気丈な人間ではないですから~!この紙袋をプラカードのごとく、
勇ましく持ち歩いていた自分の姿が可笑しくて、
今日一番、笑った出来事でした(笑) -
バベットの晩餐会
午前中は『バベットの晩餐会』鑑賞。映画好きの友人から、
今日が最終日と聞き、朝一番のシネモンドへ。見終わった感想は、
人生、過ぎれば光陰矢のごとし。
貧しい芸術家がこの世に存在しないように、憤懣(ふんまん)やるかたない心には、豊かさは訪れない。この美しき世界に生かされている、
自分の役割について考えを深める、みちたりた時間でした。午後はプライベート・レッスン。
バベットの料理が、
食べた人の心に、肯定的な変化を届けたように、今日のレッスンのなかに、
しあわせの種をみつけていただけますように。 -
有吉佐和子に心酔した記憶
このシリーズをはじめて読んだのは20代前半。『芝桜 上・下』『木瓜の花』の三冊で完結する、
花柳界に生きた女性の一生を描いた作品。主人公の正子から、女性の賢さや、
気っ風や、潔さや、可愛いげや、色気や、慎ましさや、健気さとは何か…を考えさせられ、20代の私は多くのことを、作中のシーンから教えてもらいました。久しぶりに読み返したい気持ちが高まり、
Amazonに注文しましたが、
『木瓜の花』は廃刊。もう古本しか買えません。本当に素晴らしい作品なのに全く驚き。
好きな作品や、好きな商品や、好きなお店が
気付くと無くなっていることが最近特に多く、良いものであることと、
経済活動に乗りつづけることは、
別なんだと残念な気持ちになります。好きである側の責任は、ただ気まぐれに愛するのではなく、対象の存続を意識した関わりかたを個人レベルであってもし続けること。 -
ヘッセの読書術
◼️ 本の積読は、義務の道 ◼️
へルマンヘッセの読書について書かれたエッセイを
まとめた一冊。
『 読者は本に対する愛の道を行くべきであって、
義務の道を行くべきではない。~中略愛のない読書、畏敬の念の欠けた知識、
心の伴わない教養は、
精神に対する最大の罪悪の一つである。』
『 傑作と呼ばれる本をまだ知らないのは
恥ずかしいという心から、
無理に読むのは大変な間違いで、誰もが各自の性質にふさわしい作品で、
まず読むこと、知ること、愛することを
はじめなくてはならない 』という一文にハッとさせられた。『読みたい』ではなく
『読んでおくべきだろう』気持ちから
本を選択することが増えてから、買っただけで安心する積読タワーが生まれた。
子供の頃は好きな本を何度も読み返し、
想像力のなかに広がる夢想の旅が
終わるのがもったいなくて、
読み進めることを躊躇していたのに。。自分にとっての美しい金言や、
知恵を授かるのは、
義務ではなく、愛と畏敬の道なのかもしれない。 -
偉大なる素人たちの日常花
ふらりと立ち寄った京都の古美術店で、
洗練された佇まいの男性店主に、『この辺でお茶を飲める場所ありませんか』と訊ねたら、この本を見せてくれました。その店で生けられた花、選ばれた花卉。偉大なる素人たちの日常花。
“暮らしぶり”のなかに育まれた静かな芸術に、心を奪われました。この本に載っているカフェを薦められ、
目を凝らしてその場所を探すも
どうしても見つけられず断念(涙)京都の名店と言われるお店は、
まるで隠し絵のようだと改めて思った。あるはずなのに、見えない。その古美術店の店主が、
この本を監修しているらしい。いま、Amazonで予約。
あの古美術店そのものが、
幻の隠し絵でなくて良かった。まだ発売前らしい。
到着が楽しみ。 -
おしゃれの幸福論 ~ 光野 桃
光野桃さんといえば、私が20代の頃の愛読誌『ヴァンテーヌ』でコラムを書いていらっしゃって、
きれいな文章と夢のようなファッションの世界に
地方都市に住むOLの私は、心酔し、憧れていたものです。久しぶりに手にして読んだ新刊
『おしゃれの幸福論』光野さんにも45歳から55歳までの10年間、
おしゃれから遠ざかっていた暗黒時代があったことを知りました。人生は山あり谷あり、子育てや療養中、
介護やリストラ、
おしゃれどころではない時が
女性にはあるもの。そんななかでも、
最低限の矜持を持っていれば
最後のおしゃれの聖霊が
自分にとどまってくれる。そんな言葉に心惹かれました。
矜持とは、
自分の能力を優れたものとして誇る気持ち
自負、プライド光野さんの最低限の矜持はパールピアス。
光野さんのおしゃれの師匠である
ジュエリーサロンのオーナーが
『朝起きて、顔を洗ったら
すぐこのピアスをつけてね』
と言って手渡してくれたピアス化粧もせず、
美容院に行く時間も気力もなく、
汚くてつらかったときも、
パールピアスだけは外さない。それが女性としての最低限の矜持。
よそ行きの時よりも、
毎日の暮らしのなかでこそ
おしゃれは大事なのだと信じて行う心がけ。私にとっての最低限の矜持は何だろう。
と考えた。46年間の人生で、わたしにも
おしゃれどころではない、
本当に余裕のない時期が確かにあった。その中でもずっと続けていたのは、
ネイルとハイヒールだろうか。80歳になっても、
ネイルとヒールパンプスが
最低限の矜持と思えたら、
それはそれはすてきなこと。そんな女性に、自信の女神は
温かく微笑みかけるのだろうな。 -
極悪がんぼ ~ 大衆に迎合しない、稀有な月9
視聴率が非常に残念だと評判の
フジ月9ドラマ『極悪がんぼ』品性は高くないけど、
キャスティングの質は高いドラマ。私は録画してまで観ております。
ストーリーにはあまり興味ないのですが、
このドラマに出演している、
椎名桔平&オダギリジョーの
ワルイ感じが、とてもイイ感じ。映像の世界のワルイ色男は、
非現実的なファンタジーなのだろう。表情、座り方、目線、たばこの吸い方、
言葉以外でワルイを表現する俳優ってすごい。オダギリジョーのどこの方言かわからない
イントネーションもすごくイイ。来週、最終回です。
大衆に迎合しない稀有な月9。
豪華出演俳優陣の演技力が凄いので
一見の価値あり。神崎薫:尾野真千子
冬月啓:椎名桔平
茸本和磨:三浦翔平
真矢樫キリコ:仲里依紗
夏目大作:竹内力
抜道琢己:板尾創路
巻上輝男:宇梶剛士
小清水元:小林薫
豊臣嫌太郎:宮藤官九郎
伊集院保:オダギリジョー
金子千秋:三浦友和全員悪いひとの役です。
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さあ、才能(じぶん)に目覚めよう
信頼する仲間に勧められた一冊
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』
日本経済新聞出版社ご存知の方も多いと思いますが、
この本には1冊ごとに
個々のID番号が記載されており、このID番号を使ってWEBサイトを開き、180項目の簡単な設問に
回答入力すると(20-30分かかる)34の資質の中から自分の天性の「才能(特長的な資質)」の上位5つが、解説付きで示されるもの。書物とインターネットという
情報媒体が一体化した
新しいビジネスモデルという点が
面白いし、上手にご商売してるなーと
思ってしまう・笑内容ですが、人間は「才能」に
「知識」と「技術」が組み合わさって
「強み」として発揮できる。「才能」は天賦のものであり、
これは一生変わらない。そして、この「才能」の芽は
誰でも固有に持っているものであるが、
各々異なった独自のパターンを持っているという。要するに、人は個々に生まれ持つ
資質(才能)にそって知識や技術を
補強して「強み」にする方が
無駄がないのだ!・・・と、私は解釈しました。ちなみに私の分析結果
① 積極性(ポジティブ)
生きていることは素晴らしい。
仕事は愉しく出来るもの。
どのような状況でも
ユーモアの精神を失ってはならないという信念を持ち、他人のポジティブな面を探すひと。② 活発性(アクティベータ―)
行動は最良の学習手段で
決断し、行動し、結果を見て学ぶ。
これによって次の行動へ導かれるひと。③最上思考(マキシマイザー)
平均ではなく、優秀であることを基準とする。
自分であれ、他人であれ、
平均以上の何かを、最上のものに
高めることに胸躍るひと。④個別化(インディビジュアリゼーション)
一人一人が持つユニークな個性に
興味を惹かれる。
他の人の強みをとても鋭く観察し、
一人一人の長所を引き出すひと。⑤収集心(インプット)
好奇心旺盛な知りたがり屋
情報を収集するときも、
理論に磨きをかけたいのではなく
蓄積された情報を充実させることに
喜びを感じるひと。以上。
自分という厄介な人間の個性を
客観的に理解することで、
適切な配置が出来るようになり
セルフコントローラーになれるのかも?