• めぐる~職人という生き方

    『 職人はつくったもの、
    出来上がったものがすべて。
    いかに人様に満足してもらえるか。
    名前は残らなくても、木版染めを残したい 』

    そんな言葉が心に残りました。

    今日は、江戸時代に一度廃れてしまった
    『木版染め』という染色技法に
    魅せられた職人 藤本義和さんの
    「職人という生き方」を見つめた
    ドキュメンタリーを、
    金沢市内で、かつて染色工房だった場で
    上映し、主人公 藤本さん、
    監督 石井かほりさんを迎えて
    開催されたトークイベントに参加しました。
    60年に渡り、染色職人として生きてきた
    藤本さんだからこそ、
    一つ一つの何気ない言葉が、
    水紋のように胸に広がりました。

    プロデュースは、フードコーディネーターで
    料理教室を金沢で母娘代々主宰する
    谷口直子さん。

    ハンドメイドの桜のアフタヌーンティーに、
    会場は温かい木漏れ日のように
    笑顔があふれました。



    石井かほり監督が上映冒頭に挨拶された、

    『ネットではなく、
    ご縁ある人たちと、この場に集まり、
    身体がここにあることを体験しながら
    ご覧下さい』というメッセージと、

    イベントのサブタイトル
    『ご縁の化学反応』に、
    心地好く漂う午後でした。


    #めぐる
    #職人という生き方
    #藤本義和さん
    #石井かほり監督
    #木版染め着物
    #素晴らしい伝統文化
    #纏い手が最後の演出家
    #金沢市

  • 諸国物語 stories from the world

    世界の文学作品21編

    ロマンティックな気分の日に、
    大切に読みたくなる素敵な御本を
    贈られました。


    タイトルに惹かれ、
    弥生のお朔日に読んだのは、
    オスカーワイルドの
    『秘密のないスフィンクス』

    昔の恋(1887年の作品)は、
    タイムラグのある手紙のやり取りや、
    逢瀬の約束に駆け引きがあったりと、
    なにしろ手間がかかる。

    そして、相手の不可解さに募る恋心は、
    優雅でせつない。

    皮肉なメタファにも知性があって、
    いちいちキュンときてしまいます。

    次々読み進めたい私に、
    『大切にゆっくり一編ずつですよ』

    と、そっと白い手で貴婦人が
    サイドブレーキをひく。

    そんな読後感。

    #諸国物語
    #ポプラ社
    #世界の文豪
    #総ルビ最高
    #価値観の贈り物

  • METライヴビューイング

    メトロポリタンオペラを
    大スクリーンで鑑賞するライヴビューイング。

    実際のオペラと同じように、
    夜7時から始まり約3時間半の上演。

    誘ってくださったかたが、
    超絶おいしいチョコレートを幕間に
    ご用意くださり、観賞後は気楽なパブで
    感想を語り合うdialogue。

    日本に居ながらにして、
    メトロポリタンオペラの感動と、
    欧米文化の両方を愉しむ新鮮な体験でした。

    物語は18世紀フランスに実在した、
    美貌と演技力で一世を風靡しつつ
    熱烈な恋に生きた大人気女優の
    劇的華麗な人生。

    今も昔もコンテキストに違いはあれど、
    人間の感情はいつの時代も普遍的。

    出演者の魅力あふれる競演に、
    心奪われたり、共感したり。。

    心に残ったことばは劇中の台詞ではなく、
    幕間の関係者インタビューで、
    主役のネトレプコの表現の素晴らしさを
    伝えることば。

    『 彼女は誰も反論できない真実を語る 』

    演じながらも『真実を語る』

    だからこそ、観客や共演者は、

    舞台の世界観にのめり込み、
    浸れるのでしょう。

    #METライヴビューイング
    #アドリアーナルクヴルール
    #ネトレプコ
    #メトロポリタンオペラ
    #東劇

  • 豊かな生活とは、固有の文化をつくること

    10年以上前、この本に影響されて、
    日本茶の世界に心酔。。。

    日本茶インストラクターになる勉強をし、
    京都で試験を受けました。(落ちました(/_;)

    とはいえ、今でも私にとって
    日本茶は豊かさの象徴。

    どんなに忙しくても、
    コーヒーや紅茶は生活の中にあるけれど、

    心の豊かさを失っているときには、
    日本茶を淹れる時間が生活から消えてしまう。

    そんな日々の渇きに気づいたときに
    開きたくなる一冊。

    この本のエピローグで描かれているのは、
    1990年代のモロッコ。

    静岡のお茶屋に生まれ育った主人公が
    自分探しで訪れたカサブランカの小さなカフェ。

    そこで出会ったお爺さんが、

    昔、この地にあった日本茶喫茶店で
    飲んだお茶について、
    ノスタルジックに語るシーン。

    『チュンミーは、さっぱりとした味で
    甘い香りがした。
    ミントを入れるといっそう甘くなった。
    砂糖なんか入れてなくても。』

    主人公は、チュンミーという日本茶の名前を
    聞いたこともなかったが、
    モロッコで飲まれていたという、
    その不思議な日本茶の謎が、
    旅の始まりとなりました。

    このドラマチックなシーンがとても好きで
    一気に日本茶のロマンに引き込まれました。

    豊かな生活とは、固有の文化を作ること

    自分が選んだモノ、コトでつくり上げる
    独自の文化

    『お茶を飲む』という日本の文化にも、

    その地域ならでは、
    その家族ならではの固有の文化がある。

    無数のお茶屋さんから、
    好みのお茶を選び、
    自分なりの淹れ方を探究し、
    お気に入りの茶器で愉しんで頂く。

    そんな固有の文化が暮らしの隅々にあり、
    固有の文化を創りあげる知恵と選択肢を
    持っていることが、

    わたしにとっては何よりの豊かさなのだと
    思い出す一冊。

  • 三島由紀夫 レター教室

    手紙には二種類ある。

    その時々の感情によって書く手紙と、

    実用的な手紙

    人がお手本を欲しがるのは後者で、
    世の中にはビシネスレターや、
    儀礼的な例文を紹介した本が星の数ほどあります。

    でもこの一冊は前者。
    といっても、いわゆる手紙のハウツー本ではなく、

    20才から45才までの男女5人の、
    手紙のやり取りが淡々と綴られているだけです。

    でもそこには、
    単純に感情をぶつけただけの手紙もあれば、
    戦略的に相手の自尊心をくすぐる手紙もあり、
    ユーモア、知性、教養、性格、
    さまざまな個の魅力、観念、
    人生の縮図,魑魅魍魎の感情が溢れています。

    文末で三島由紀夫はこう語っています。


    手紙を書くときには、相手はこちらに関心がない、
    という前提でかきはじめなければいけません。
    これが一番大切なところです。
    手紙で相手の心を動かす・・・
    ということにおいて、
    この本の『同性への愛の告白』に
    個人的に感じるところがあり、

    手紙で相手を更に幻滅させるためには、
    この本の『愛を裏切った男への脅迫状』が

    大変に参考になります。

  • “ 風姿花伝 ” と “ 幸福論 ”

    渡辺淳一さんの解釈による、
    世阿弥の “風姿花伝”と、
    小川 仁志さんのラッセルの“幸福論”を
    並行して読んでいたら、

    今の私には、

    同じ意味に捉える項があり、
    歴史からのメッセージのように感じてしまった。

    『鬼ばかりをよくせん者は、
    鬼のおもしろき所をも知るまじき』
    ~ 秘すれば花より

    ~鬼だけをうまくやれる程度の者では、

    その鬼さえ面白くみせることは難しい。
    一芸に秀でるというのは、
    いろいろな役をできたうえで、
    さらに鬼の芸が際立っている役者のことである。
    一芸の背景には
    いろいろなことをこなせる
    ベースがあることを忘れるべきでない。
    『幸福の秘訣は、こういうことだ。
    あなたの興味をできるかぎり幅広くせよ。
    そしてあなたの興味を惹く人や物に対する反応を
    敵意あるものではなく、
    できるだけ友好的なものにせよ』
    ~『幸福論 第10章』


    深めたものが際立つというのは、
    そのまわりの様々なものにたいして、
    広い知識や好奇心をいだき、

    独自の理念を持ってこそ、
    中心たるものも、

    真なる魅力を放つのだろう。

    『バカの壁』を乗り越えられない

    自分のコンプレックスを
    刺激されるメッセージ。

  • 2019 お正月の映画観賞

    マーガレット・ランドンが1944年に発表した
    小説『アンナとシャム王』を原作として
    映画化された大好きな三作品。

    19世紀のシャム王国(タイ)の宮廷に
    家庭教師として渡った英国人家庭教師が、
    苦悩しながら同国を近代化に導いていく物語。

    リアルタイムで観たのは、
    ジョディ・フォスターとチョウ・ユンファの
    『アンナと王様』

    その後、デボラ・カーとユル・ブリンナーの
    『王様と私』を遡って観て、

    今日は1946年のアイリーン・ダン、
    レックス・ハリソン主演の
    『アンナとシャム王』をDVD観賞。

    文化、宗教、教育、政治観、
    ジェンダーの問題など、視点は色々あれど、

    いま私が置かれているコンテクストのなかで
    感じたことを端的に表現すると、

    『 真実を語ってくれる友がいないことは
    孤独である 』

    『 違いを受けとめる素直な心こそが
    万国共通の謙虚さ 』

    国境も時代も超えて、
    誰もが自分事に置き換えられる映画は
    間違いなく名作。

    久しぶりに青空のお正月。

    家族揃って賑やかに開いた辻占は、

    『 えんは いなもの 』
    いいことばだなぁ。

    #王様と私
    #アンナとシャム王
    #アンナと王様
    #新年の映画鑑賞

  • 寂しさに酔うX’mas ~ 思えば、孤独は美しい

    ■ 寂しさに酔う ■

    『 クリスマスを憎んだことがある人は
    幸いである。
    そのときに見つけた “じぶんのさびしさ”
    こそが、すべての素敵なものを入れる
    宝箱なのだと思う 』

    『思えば、孤独は美しい』の
    クリスマスに関する一文抜粋

    ………………………………………………………………………

    そう、人間には、
    『寂しさに酔う』という習性って
    あるとおもうんです。

    愉しさや賑やかさの中にも、
    寂しさの種を見つけて憂う、
    『詩的な洞察』は、
    人の深みのある魅力の源に
    繋がっているのではないでしょうか。

    今日『寂しさに酔うあなた』は、
    きっと、すてきな方なのでしょうね。

    そして『しあわせに酔うあなた』にも、

    『酔う暇もなく忙しいあなた』にも、

    Merry X’mas!

  • ボヘミアン・ラプソディー

    3面スクリーン
    270度パノラマ映像を求めてかほく市へ。

    ボヘミアンラプソディー、
    とてもよかったです。

    心に残ったことは、大きく3つ。

    ①人は、この世での役割を見つけたときに
    可能性が無限大になる。

    『自分が何者かは自分が決める』
    その役割を見つけたフレディの、
    天と繋がった感覚が伝わりました。

    ②人は、欠乏を埋めるために生きている。

    マイノリティの孤独や、厳格な父親の期待に
    応えられずに生きてきた欠乏を、
    最期にチャリティーライブで埋めたシーンに
    涙。。

    ③本気で衝突しあえることこそが仲間の証。

    自分が愛されていることに気づかず、
    もがくのが人間であり、
    仲間から否定され、疲弊し、
    苦しむこともまた、
    愛し合い、生きている実感なのだと
    自分事と照らし合わせながら。。。

  • 古書店 高橋真帆書店の世界

    はるか何百年も昔の
    ヨーロッパをはじめとする、
    その時代に生きた人々の
    息吹が感じられる古書たち。

    今もなお柔らかさの残る羊皮紙の風合いに、
    遥かなる時間の旅を経て出会った奇跡を感じます。

    装丁の美しさに歓喜しながら、
    イベント参加。

    『 夢二が憧れた西洋
    ~19世紀末から20世紀初頭の
    美しい歌曲と美しい本 』

    私は『洋行ようこう』という言葉が
    大好きで、いまだに海外に出掛けることを
    そう表現してしまうのですが、

    夢二が『洋行』に憧れ、
    ヨーロッパの本を開きながら、
    夢見心地で想像を膨らませ
    心酔した気持ちの一端に
    触れるような時間でした。
    お持ち帰りしたスノウドロップ。
    春を待つ “ 雪の雫石 ” の、
    凛としたしなやかさにひとめぼれ。
    @ 石田屋 gamadan