• 大切なことは目に見えない

    建物の中から、外は見えるけれど、
    建物の外から、中は見えない。

    それと同じように、
    「やり方」は見えるけれど、
    「考え方」は見えない。

    「やり方」だけを覚えて、
    すべてを知った気になっても、

    「考え方」を覚えなければ、
    「やり方」を機能させることはできない。

    早めに気づくひとは、

    身の程をわきまえ、謙虚に学びを深める

    いつまでも気づかないひとは、
    何度も同じ失敗を繰り返し、

    苦悩が絶えない。

    とはいえ、
    どちらも与わった人生での学びなんだと
    いろんなひとと出会って感じること。

  • アンティークの鋏の如き、在り方

    エレガントでシンプルな存在感を放つ
    イギリスのアンティークはさみ。

    切れ味のいい実用品ではないから、
    もっぱら使途は、
    新しい仲間が暮らしに加わった時に
    タグ糸を切るだけ。

    いわゆる新参者の認証式を司る女王のごとく。

    古いものは、存在に見合った役目がある。

    人も同じ。

    そこにいるだけで、空間の邪魔にならず、
    さりげないエレガントが薫り、
    たまに役立つ老女になりたいものです。

  • wonderful を見つける視点

    『妙』という言葉の概念を、
    鈴木大拙先生が訳したことば。

    O wonderful,
    wonderful,
    and most wonderful wonderful !
    and yet again wonderful…

    旧正月の今日、力まず “委ねること” を
    そろそろ体得したいと思った。

    人生は夢物語であり、
    起きること全てが “絶妙”なストーリーの
    一部なのだとしたら、

    出逢いは伏線で、
    絶望も、成功も、喜びも、憂鬱も、やる気も、
    物語を退屈に終わらせない演出の一つにしか
    過ぎない。

    ならば、身を委ね、
    wonderful を見つける視点を磨く他はない。

  • 旧正月の年賀状

    “ 立春大吉 ”

    年賀状のお返事を、
    後れ馳せながら旧正月に向けて投函しました。

    予約してあった、
    2月1日発売のスイーツ切手も大活躍。

    メッセージの内容や、お相手の職業によって、
    カードや切手を考える余裕は、
    なかなか年末には持てないけれど、
    一月いっぱい、ゆっくり選ぶ時間があれば
    愉しみながらできること。

  • 人を見る目が養われる、を考える

    金沢の鈴木大拙館には、

    鈴木大拙氏と大海原の写真パネルがある。

    『大拙先生が、海を見ている』と捉えるか、
    『海が、大拙先生を見ている』と捉えるか。

    いつからだろうか、毎月、毎月、

    5人の技術者の手を借りて行われる儀式。
    ハンドネイル、ペディキュア、

    顔と首筋のシェービングエステ、
    まつげパーマ、整体、ヘアカラー&カット
    滞りなく儀式を終えると、安堵感に包まれる。

    これは女子力云々ということではなく、
    私の職業において安定レベルを保つことが、
    仕事を得るために必要だから
    毎月欠かさず、ずっと続けている。

    20年余りの仕事人生、

    過去、不況下では、
    仕事が劇的に減る時期もあったけれど、

    仕事が減ったからといって、
    一回に頂く報酬額は変わらないし、
    変える気もないのだから、
    かかる経費を減らすわけにはいかない。

    打ち合わせで見られているペンを持つ手、

    背後の人からは意外に目立つ首筋、

    突如、お料理屋さんなどで
    靴を脱ぐシチュエーションになっても
    慌てずにすむ爪先やカカト。


    人は色んな場面で、相手の外観から
    さまざまなメッセージを受け取っています。

    その人の美意識、感性、生活環境、
    経済レベル、
    几帳面さなど性格にいたるまで、

    誰もが見ているし、見られている。

    年を重ねるごとに、
    人を見る目が養われるということは、

    年を重ねるごとに、
    人の細かい部分まで見て、聴いて、
    つぶさに感じながら、
    過去の経験に照らし合わせ、
    冷静に分析、評価する力が
    養われているということ。
    あなたも、わたしも。

    私たちは海を見ているつもりでいますが、
    圧倒的に大きな海から、
    始終見られている存在。
    どんなに景気が変わっても、
    外では変わらぬ自分で居続けた人達だけが、
    結局は海から承認され、
    最後に残ることができる。

    それは、サービスや品質に置き換えれば、
    どんな職業にも同じことが言えるのだろう。

    今月も滞りなく儀式を終えることができた。

    それは儀式を遂行することに
    苦労した時期があったからこそ持てる感謝。

    お客様にも、技術者の皆さんにも、
    健やかに働ける自分自身の身体にも。

    ありがとう、ありがとう。

    明日から大海に臨むための、安心を纏う。

  • 人にしかできない尊い仕事

    プロの目線で選んでいただいた赤いルージュ。

    マットな赤は口紅の原点だそう。

    技術の面でも、美しく塗るのが難しく、

    表現の面でも、美しくつけこなすのが難しい。

    本来の肌の艶や、
    質感が如実に現れるマットな赤は、
    誤魔化しがきかない。

    グロッシーな口紅は、
    誰でも簡単に美しく艶やかになれる。

    だからこそ、困難を潔く選択する人は、
    誰でもない “その人”になれる。

    口紅を選ぶ本質はそのままに。

    パッケージデザインと色調は、
    最先端の時流を選ぶ。

    そして“EXTREME”という色銘にこめられた
    贈り主からのメッセージに後からから気づき、
    心が動いた。

    『似合う色の指南』という知識に加えて、

    『在り方の指南』という洞察の提案は、
    人間にしかできない尊い仕事だ。

    わたしもそんな仕事がしたいし、
    それができる人たち、
    それに気づく人たちと、
    関わって生きていきたい。

    #CHANEL
    #EXTREME
    #河村慎吾
    #印象美

  • No.5 CHANEL with me

    少女時代、母親の鏡台の奥にあったこの香水。
    当時、マリリン・モンローの名言により、
    舶来土産の定番銘柄でしたが、
    まだ、西洋の香水文化に馴染みのない
    日本人の嗅覚には、
    どうしても芳しいとは思いがたいものでした。
    ただただ、太刀打ちできない手強さだけが
    記憶に残っています。

    これほど有名なのに、
    決して 大衆的にはなり得ない香り。

    あれからずいぶん長い年月を経て、

    ふと立ち止まり、
    店頭で試したclassicな香りは
    驚くほど今の気分に合っていて、

    軽やかさや瑞々しさとは無縁の、
    香りの奥行き、深み、
    媚びない華やかさ。

    今だからこそ、
    つけこなしてみたいと高揚しました。

    100年前から愛されている
    フランスのエスプリは、
    どんな女性を “香りのミューズ”に
    選ぶのだろう。

    そんなことに思いを巡せ、
    過ごした一日でした。

  • 年賀状のかわりに

    今年から、公私ともに
    年賀状は送らないことを宣言します。

    届いた年賀状については、
    2018年に数々の美術館で求めた、
    お気に入りのポストカードで、

    ゆっくりと時間をかけてお返事を書き、
    お送りさせていただきます。

    年始めにそう決めて、
    ほうぼうでポストカードを丁寧に選ぶ時間は、

    大急ぎで印刷屋さんにお願いする気持ちの
    何倍も豊かで幸せでした。

    この年賀状スタイルは、
    EdwardÉcrus inc.の木場さんから学びました。

    無理をせず、自分らしい感性と創意工夫で
    少しだけ豊かさを添える習慣。

    自分の価値観を守りながらも、
    伝統を守りたいかたの習慣も尊重し、
    調和、共存できたらと、、、、、

    ゆとりが生まれたぶん、
    年末の時間は、
    冬支度を愉しむことにいたします。
    勝手申しますが、お許しください✨
    #年賀状のかわりに
    #冬支度を愉しむ
    #年の瀬にゆとりを
    #価値観の共存
    #印象美
    #WORDROBE

  • 人間という絶景

    気づかないうちに撮られた日常の写真は、
    本当の自分らしさを写す。

    思索に入って、魂が抜けたように無表情の顔。
    リラックスしすぎて
    背筋を伸ばすことを忘れている座り姿。
    丸一日化粧直しもせず、
    お風呂上がりみたいになってる宵の顔。

    緊張しすぎて
    完全に息が止まってる顔。

    カメラ目線では知り得ない、
    人間くさい表情にこそ、
    人それぞれの味わいがある。

    昨日の表現力教室で、
    ご参加者の橋本美里さんが、

    好きな企業コピーとして挙げたのが、
    人間という絶景がある
    というオークスのキャッチフレーズ。

    私たちの人生は、何気ない日常の、

    嵐のような悲哀や、
    枯れ葉舞う無常や、
    星空の如きときめきの、

    一つ一つの景色が積み重なって創られている。

    ラストタッチのセレモニーで完成する、
    すべての人の『人生の絶景』

    人間は自然の一部であり、
    人生は時空の一部。

    そして、すべての絶景は、
    日常の景色の積み重ねである。

    #WORDROBE
    #人間という絶景がある

  • Sensuous City 官能都市金沢 ひとと風景がアートになるまち

    LIFEL HOMES総研 所長 島原万丈さんを
    講師に迎え、
    オーダーシャツ専門店 金港堂 宮谷社長、
    かざりごと代表 高橋勇太さんを
    パネリストに迎えて開催した、
    まちづくりのシンポジウム。
    企画運営、主催は WORDROBEが行いました。

    このイベントで皆さんにお渡ししたかったものは、

    たった一つの問いでした。

    その問いとは、
    この街の印象を高める “人の存在” ってなんだろう
    街の印象を高める、、、というと、
    美しい建造物や、町並みを思い出し、
    建築、行政、商業、アートなどに関わる職業の方々に
    その役目を委ねてしまいがちですが、
    『 街の印象 』をつくる一番重要な要素は、
    まちの構成員である私たち個人個人の
    在り方ではないかと、
    WORDROBEは仮説をたてました。
    私は20年余り、
    アナウンス業に従事してきました。
    そのなかで、
    多くの人が集まる宴席の司会をしました。
    人の集まる場には、
    それぞれに特徴的な印象があります。
    例えば、自動車メーカーの、
    それぞれのお客様の集まりは、
    その車のイメージを雄弁に語る雰囲気が
    確実に存在します。
    つまり、車種のイメージや印象をつくるのは、
    車そのものではなく、それを選ぶ人、乗る人の
    価値観や、ライフスタイル、佇まいといった、
    生き方、あり方であり、
    メーカーにとっての最終的な成果物は、
    モノではなく、ヒトであり、
    ヒトが紡ぎ出す car life なのです。
    それを街づくりに変換してみると、
    『建造物』 や 『町並み』も、大事だけど
    そこに生きる人々の暮らし、
    文化の香り、佇まいこそが、
    最もインパクトのある成果物。
    では、そのまちに生きる私たち個人や企業には、
    なにができるのか?
    この街の魅力を
    “官能”という新しい指標からみつめ、
    無理することなく自然に、
    自分らしく引き受けられる役割を
    考える機会を作ろうと企画しました。
    ジェイン・ジェイコブズが50年前に説いたことが
    現代に符合するように、

    50年後、金沢に暮らす人々が、

    息をするほど自然に、
    Sensuousな在り方を生きていることを
    こころから願います。