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有吉佐和子に心酔した記憶
このシリーズをはじめて読んだのは20代前半。『芝桜 上・下』『木瓜の花』の三冊で完結する、
花柳界に生きた女性の一生を描いた作品。主人公の正子から、女性の賢さや、
気っ風や、潔さや、可愛いげや、色気や、慎ましさや、健気さとは何か…を考えさせられ、20代の私は多くのことを、作中のシーンから教えてもらいました。久しぶりに読み返したい気持ちが高まり、
Amazonに注文しましたが、
『木瓜の花』は廃刊。もう古本しか買えません。本当に素晴らしい作品なのに全く驚き。
好きな作品や、好きな商品や、好きなお店が
気付くと無くなっていることが最近特に多く、良いものであることと、
経済活動に乗りつづけることは、
別なんだと残念な気持ちになります。好きである側の責任は、ただ気まぐれに愛するのではなく、対象の存続を意識した関わりかたを個人レベルであってもし続けること。 -
ヘッセの読書術
◼️ 本の積読は、義務の道 ◼️
へルマンヘッセの読書について書かれたエッセイを
まとめた一冊。
『 読者は本に対する愛の道を行くべきであって、
義務の道を行くべきではない。~中略愛のない読書、畏敬の念の欠けた知識、
心の伴わない教養は、
精神に対する最大の罪悪の一つである。』
『 傑作と呼ばれる本をまだ知らないのは
恥ずかしいという心から、
無理に読むのは大変な間違いで、誰もが各自の性質にふさわしい作品で、
まず読むこと、知ること、愛することを
はじめなくてはならない 』という一文にハッとさせられた。『読みたい』ではなく
『読んでおくべきだろう』気持ちから
本を選択することが増えてから、買っただけで安心する積読タワーが生まれた。
子供の頃は好きな本を何度も読み返し、
想像力のなかに広がる夢想の旅が
終わるのがもったいなくて、
読み進めることを躊躇していたのに。。自分にとっての美しい金言や、
知恵を授かるのは、
義務ではなく、愛と畏敬の道なのかもしれない。 -
【告知】チャリティーセミナー あなたの美学を言語化する5つの習慣
■ 趣 旨 ■
~学ぶことが支援に繋がる~
桜咲く4月2日、WORDROBE主催
東日本大震災復興支援チャリティーセミナーを
開催いたします。受講料から会場準備費用を差し引いた全額を、
小松市で毎年開催されている、
キャンドルナイト実行委員会を通じて、
被災地に直接お届けいただきます。北陸の女性から、東北の女性へ、
春を届けるお気持ちで、
皆さまの温かい善意のご参加を
お待ちしております。■日 時■
2016年4月2日(土曜日) 午後5時~7時
☆桜が開花した場合、
駐車場がこみ合うことが予想されます。
余裕をもってお越しください。■募集人数■ 70名
※すでにWORDROBE会員様50名から
お申込みをいただいておりますので、
一般席の定員は20名となります。■場 所■
しいのき迎賓館 3階 セミナールームB
■受講料■
初めてのお客様 3000円(税込)
■ プログラム ■
自分軸がぶれない、迷わない自分を構築するための、
『美学の言語化』
これは、志半ばの私の思考習慣ゆえ、
成功哲学でも、成功理論でもありません。一方で、だからこそ普段、セミナーでは、
一切お伝えしていないコンテンツを
自己開示します。ビジネスコーチング、NLPの要素を取り入れた、
『固有の美学を言語化する思考習慣』
春を迎える今、
新しい扉をひらくご参考になればと思います。会場は70名様まで着席可能です。
すでににWORDROB会員さまで50名の
お申込みを頂いておりますので、
一般のお申込みは20名様定員とさせていただきます。ご参加希望のかたは、参加ボタンと、
誤操作を防ぐため、一言コメントを
お願いいたします。☆2月のJKKセミナーの内容と重複する点が多いので、
その旨、お気をつけ下さい。株式会社WORDROBE 小西 敦子
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2枚目の商標登録証
WORDROBEの企業理念は、
『ヒトづくり』と『モノづくり』で
日本の印象美に貢献する。3年前に『印象美』を商標登録したときは、
『人材教育』に関わる区分だけでしたが、今回は『商品企画』に関わる区分を
大きく増やしました。化粧品や、香りに関わるもの、雑貨や文具、
飲食、認定資格にまで拡大し、『印象美~INSHOBI』という概念を、
全ての事業の軸としていくための、
権利という面での素地がようやく整いました。人は、社会人として成長するなかで、
たくさんの言葉を学びます。それゆえに、
いつしか洗練や知的を気取った、
手垢のついた表現しかできなくなる側面が
ありますが、なにかを志した時に、
手持ちにある少ない言語の中から、
絞り出すように見つけた感情の表現は、稚拙だけど純度が高く、
言葉の態度が清々しい、きらめく情熱を放ちます。私がコミュニケーショントレーナーを志し、
初めて作ったクレドは、『自分の想いを、自分の言葉で、正直に届ける』
シンプルで泥くさく、幼い表現ですが、
初心に立ち返る大切な想い。いつも自分に問いかけるのは、
『それは自分の想いに正直なのか?』
『その正直さは練度の高いものなのか?』
今も多くの迷いは、その問いで軌道修正しています。
『日本の印象美に貢献する』という、
壮大なvisionに向かうために、今日も、
『自分の想いを、自分の言葉で、正直に届ける』そんな自分で在ろう。
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香りという、history vacation
事務所で残業中、
気分転換に、嗅覚で自分をもてなしてみる。新しく創香してもらった、
特別に高貴なブレンドオイル二種。この香りを言葉で表現しようとしたら、
『綺麗さび』というフレーズが
頭から離れなくなり、本棚にある、茶道 遠州流の本をひらく。
『綺麗さび』とは、【 万人が理解し得る艶(つや)と華やかさを備えている 】そんな概念や、詞(ことば)の表現に
夢見心地になりながら、以前、『父は家元』という、遠州流 家元のドキュメンタリー映画を観たとき、社会を広く見知っているであろう年代の、落ち着いた男性の(お弟子さん)が、『わたしはもう…遠州流に心酔しているんです』と、感情を抑えながらもにじみ出るような表情で仰っていたことを思い出す。心酔する、、、って、なんてロマンティックなことばだろうか。瑞々しい感動が響き、酔いしれる様。そんな世界のほんの一端に触れるだけで、さもありなんという気分になる。次は『平安時代の薫香くんこう』をひらく。空薫物 (空間にくゆらす薫り) の
『程のよさ』というに美的な世界観に
夢見心地になる。源氏物語の時代から、日本人の、しかも、特権階級の人々が、ことばの代わりに用いた、香りという、感性のメッセージ。知性がなければ、届けることも、受けとることもできない特別なもの。それを現代では、こんなに身近に感じることができる奇跡。そして、気づいたら一時間経過。。。そろそろ、history vacation から
現実に戻りましょうか。 -
祖にして野だが卑ではない
例え、言葉やふるまいに
礼儀正しさが欠けていても、思考や言動には筋が通っていて、
卑怯なことは決してしない人。そんな人に出会うと男女を問わず、
『ああ、この人好きだなぁ』
としみじみ思う。卑とは、
人の栄誉を自分のもののように扱ったり、
強いものには、へつらい巻かれ、
弱いものには、理不尽を押しつけ、平気で人を利用し、
他人をおとしめることで
自分が上がろうとする行為のこと。いつの頃からか、
そんな人と出会うことすらなくなり、『ああ、この人、好きだなぁ。。』と、
心が感じる人とばかり、
巡り会うようになりました。そして、粗野にふるまう人の中には、
卑を寄せ付けないための防衛本能から
そのようなパフォーマンスを
身につけた人がいることにも
自然に気づくようになりました。人の内側、輝く本質に目を向ける力を
授かるようになったのか、自分を取り巻く方々の波動が
そんなご縁を引き寄せるのか、今日という日も
心からの『ありがとう』を、
たくさん言葉にした時間でした -
司会者が万が一に備えてすべきこと
祝賀会、結婚式 、式典の当日、
依頼していた司会者が、
移動中の交通事故や、急病で倒れ、
突然、緊急交代になることが、ごく稀にあります。私は交代してもらったことはありませんが、
20年間で3回、ピンチヒッターになりました。本番1時間前に、
まともな打ち合わせもなく、
司会台につかざるを得ない人間の助けになるのは、本来の司会者が事前準備していた
資料や台本です。進行表に自分だけがわかる書き込みしかなく、
情報がすべてその人の脳内におさまっていたら、
ピンチヒッターはホトホト困ってしまう。人は自分が当日、
事故に遭うなどとは考えないので、
つい自分本意な資料準備をしてしまいがちですが、万が一のことが起きたときに、
多大なご迷惑をおかけするのはお客様です。だから第三者が見ても迷うことなく、
すぐに司会ができる台本や資料を事前準備しておく。それが、万が一に備えて司会者がすべきこと。
その事に気づいて、
ひと手間かけるようになったのは、
司会をしていた後期の7~8年だった。もっと早く、その事に気づき、
準備する習慣が私にできていたら、もっと注意深く、
広い視野でお客様に寄り添い、
物事を見ることができる -
いにしえ美しき、金澤ひなまつり
犀川沿いを走る愛らしいバスを眺めながら、
『クルール』さんでフレンチランチを頂き、食後は大野町の老舗・直源醤油さんのカフェへ。
目的は直江家に代々続く雛飾りに
お目にかかること。お雛様とお内裏様の位置が逆であるのも、
雛人形が、家族とともに春を歓び、
時代を重ねた証。お顔の際立つ美しさ、
調度品の精巧さ、
100余年続くモノづくりの家に相応しい佇まい。チラチラと名残雪舞う大野の街並みは、
まさにノスタルジック・ジャポン。旅するような豊かさをありがとうございました。
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辻家庭園 金澤月下艶舞
今宵は、いにしえと今が交錯する幻想体験でした。
しんと静まり返った雪化粧の庭園、
寺町台には満月が浮かび、
これ以上ないほど完璧な舞台。会場は、辻家庭園~前田家家老旧横山家迎賓館
先人が守り続けた金澤の文化遺産と、
現代のアーティスト、
藤間信乃輔さん(日本舞踊家)、
モリ川ヒロトーさん(映像作家&作曲家)
による、舞と映像の幻想空間の演出の
コラボレーション。一世紀もの間、一般公開されることのなかった
武家文化の贅をこらした特別な空間なのに、歴史に優しく包まれて、
不思議なほど心穏やかな充足感。先人の魂からもてなされたような時間。
雪降る金沢に生まれて良かった。
そんな夢のような一夜でした。開催してくださった皆様、
本当にありがとうございました。 -
記憶に残る印象美な手紙を書こう
世にビジネスレターの指南書は数あれど、
受け取り手のこころを真に動かすのは、
ほどよい量の正直な感情がこもった、
極めて相手本位の手紙ではないでしょうか。紋切り型のマナーに、
とらわれた手紙しか書かない人は、
定型文に終始した手紙しか
受け取ることは出来ない。一方で、渾身の一通を送れる人は、
お相手の“こころの辞書”から選りすぐられた、
あなたのための、煌めくような文言を
受け取ることが出来るはず。それこそが人生において大切な言葉の財産。
平安時代、文香は送る人の、
知識、教養、センス、コミュニケーション力、
財力など、人間力のすべてを表現するツールでした。相手の五感に心地好い印象を届け、
自己の内面を表現をする、
日本最古のセルフ・ブランディングであり、
日本人固有の美意識です。SNS全盛の時代だからこそ、
手紙というアナログで手間のかかるツールで
お相手の記憶に残る手紙を書こう。 平成28年度 石川ブランド認定新商品
金澤文香(kanazawaFumikou)