• 新しい年代の香りを探して


    香りは、纏うひとの年齢や個性に合わせて
    人生のなかでうつろいゆくもの。

    自分史を共有してきた幾つかの香りと、
    これまで何度か卒業のシーンを迎えながら、
    きのうは新しい年代の香りと出会いました。

    パフュームには、ギリシャ神話の
    虹の女神の名前がついていた。

    レインボーエンドを探す旅の相棒として、
    ずっと仲よくしていこう。

    香水瓶を手にして最初に向かった、
    東京庭園美術館には、
    朝香宮様が愛した香水塔が“次の間”の中央で
    美しく存在感を放っていました。

  • 白のままでは生きられない~志村ふくみ

    忙しさに気持ちが渇くとき、
    ページを開きたくなるのが、

    染織作家の志村ふくみさんの著書。


    色彩という視覚を、聴覚や嗅覚、触覚で
    表現する志村さんの深みに
    今日も心の根っこが癒されました。

    私は二十歳の振り袖も銀鼠色を選ぶほど、
    昔から鼠色が好きな娘でしたが、

    今も身の回りを見渡すと、鼠色がいっぱい。

    鼠色の懐の深い、控えめで多様な美しさに、
    狭量の私はずっと憧れ続けているのかも知れない。
    私の今日の気持ちが立ち止まったのは、

    『 鼠~無の色 』の頁。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    鼠色ほど己を無にして
    他の色を生かす色は他にはない。

    (中略)

    鼠色の持つ控えめな許容量のある豊かさは、
    我々現代人を包み込む懐の深さを感じさせ、
    内面性のある色として愛されているのである。

    音階でいえば半音階である。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    2018年の冬、金沢は大雪で無彩色の世界でした。

  • “月の香り” を指先に纏う

    ネイルパフュームオイルBenedictionf~月の香

    シトラスの爽やかさに、ダマスクローズ、
    サンダルウッドの控えめな甘さと、
    フランキンセンス、シダーウッドの
    静寂な落ち着きをブレンド。

    100%有機栽培、野生種にこだわった
    イノセントな香りが、
    指先から心を清浄にしつらえます。

    ◇香りのインスピレーション:

    薄桜が舞う、静謐な宵の月あかり

    ◇配合
    レモン、ライム、シダーウッド、
    フランキンセンス、ダマスクローズ、
    タイムリナロール、サンダルウッド、
    マンダリンオレンジ

    精油はプロフェッショナルクオリティの
    ロタンシェル (L’Authentiei)を

    採用しています。

    ブレンドから3ヶ月落ち着かせた
    アロマオイルを、新鮮なベースオイルと
    合わせて充填しました。

    作りたてのフレッシュな商品を
    順次発送していきます。

  • ことばによる薫陶(くんとう) ~ 芳村 真理(よしむらまり)

    「永遠に美しいということ」

    それは結局、あらゆる情報を身につけて、
    確かめ、最後に自分で削ぎ落としたときに
    残るものなのかもしれません。

    若い頃と同じ高さの声で、

    滑舌よく話せるかどうかは、
    見た目の若さと美しさに必ずかかわってきます。
    暗い後ろ向きの話ではなく、
    明るい前向きな話を努めてするというのも、
    大事なことでしょう。

    #芳村真理
    #ことばによる薫陶
    #WORDROBEことばの衣装部屋
    #印象美コミュニケーション

  • ハロゲン照明と 学びの場


    学ぶ環境というのは、とても大事です。

    『誰と学ぶ』『誰に学ぶ』という、
    『人』にフォーカスしても、
    『どんな環境で学ぶ』ことに頓着するひとは
    意外に少ない。

    でも、心地好い空間が、
    集う人に与える影響はとても大きい。

    今日、セミナーを開催した会場は、
    すべてハロゲン照明。
    なんて贅沢で豊かな光だろう。。。

    ショーウインドウで、
    大切な商品を照らす特別な照明が、
    受講者の方々の表情を照らす光景は、
    白々した蛍光灯のそれとは雲泥の差がある。

    目に映る光景は、大切な記憶。

    皆さんの学びの場の記憶が、
    美しいシーンで彩られるということは、
    学びもまた、暮らしのなかで
    美しく活かされていくと、信じている。

  • 過剰サービス合戦、終止符の時代


    好きな映画をBGMに、
    手紙のお返事を書いたり、

    ベランダで遊ぶ猫を見守ったり、
    細々とした家事をする雪の日。

    今年は記録的な大雪に見舞われた金沢、
    早朝起きて、雪かきしてから出社し、
    会社の駐車場の雪かきをしなければ、
    オフィスに入れないという災害レベルの2018年。
    にもかかわらず、朝刊も、郵便も、
    宅配便も、律儀に届くという現実に驚きます。

    それにしても、宅配便の時間指定サービスが
    有料でないことに、いつも不思議さを感じます。

    さらに有料でもないのに、
    時間通りに届かないと怒る人も謎。

    昨夜、サービス業従事者同士の会話で、
    “過剰サービス合戦・終止符の時代”が
    テーマになりました。

    現場で働くひとが疲弊せず、勤労を愉しみ、
    愛情をこめるには限度がある。

    丁寧な工夫や心遣いは日本人の気質であり、
    とても美しく大切なことだけど、

    便利さへの追求が貪欲になり、
    それが過剰である環境からは、
    爽やかなコミュニケーションなど生まれない。

    人間らしい温かな感情を、
    生き生きと発動するためには、
    内側から自然に “親切心” が涌き出る、
    精神的余裕が必要で、

    それは、大雪時の親切の交換が、
    “大雪だから仕方ないよね~💦”という、
    人間の無力をお互いが認めあう余裕から
    生まれるのと同じこと。

    不要な無理はせず、させず。

    過剰サービス合戦が穏やかに終息すれば、
    日本のサービスのクオリティは、
    むしろ、向上すると思います。

  • うるしの三様

    黒木 紗世、黒田沙知子、名雪園代
    3人の漆芸作家による
    “漆の世界観”を拝見してきました。

    錫粉を撒いた針切技法の繊細、
    自然の虫食いまでを再現した自然美、
    見るひとの想像力を掻き立てる図柄、
    三者三様で、それぞれが新しく美しい。

    奇しくも今日は、2年前に黒木さんと
    初めて対面した記念日でもあり、
    お互いの世界の広がりや、ご縁の深まりを
    改めて振り返る一日になりました。

    (中央が黒木さん、右側が本山陽子さん)

    そして、半世紀の生誕へ祝福をこめて、
    自分への贈り物を見つけました。

    先週は写真のような大雪だったため、
    今日に延期となったティータイム・トーク。
    川岸さんの手作りガトーショコラが絶品でした。

    @ Atelier&Gallery Creava

    (アトリエ&ギャラリー クリーヴァ)

  • 白のままでは生きられない


    真っ白な世界から、一路、東京へ。


    北陸新幹線は、安定の運行で、
    始発の“かがやき”は定時に無事、出発。

    昨夜の読書は、
    染色家の志村ふくみさんの著書。

    “色”に関わる固有の想いが、
    練度の高い情熱を帯びて伝わる一冊。


    真っ白な雪に閉ざされた、

    特別なじかんだからこそ、

    白を汚したくなる人間の業や、

    自然が織り成す色の神々しさに、
    ひれ伏すような気持ちになりました。

    無彩色の世界から二時間半で、
    青空に出会えるなんて、魔法みたい。

    色に感動しそう。

  • 二度寝の森でピクニック

    大雪の日は抗わず、何もしない選択をする。

    いつもどおりに朝起きて、
    温かい白湯と、
    自家製の甘酒をゆっくり飲んで、
    身体を温め、空っぽのまま二度寝して、
    起きたら、なんと午後3時半だった。

    昼ご飯か、夜ご飯か、わからない、
    発酵食を使った野菜たっぷりのご飯を
    おいしく食べて、

    スパイスの効いた熱いチャイと、
    豆乳で作ったパンケーキ。

    岩塩を入れたお風呂にゆっくりはいったら、

    活字ではなく、
    きれいな写真集を眺めながら、
    9時くらいに就寝しよう。
    だって、大雪なんだもの。

  • 『森羅万象をまとう』

    雪に閉ざされた静かな石川県立美術館で、

    『森羅万象をまとう』を鑑賞。

    友禅作家・木村雨山、二塚長生、
    二人の人間国宝作品。

    “ 纏う日本画 ”と言われる加賀友禅の、
    “自然の素朴”が芸術的に描かれた美しさに
    引き込まれました。

    なかでも、こんな雪の日だからこそ
    心動かされたのは、二塚長生作品『雪』

    只只静かに、
    深々と降り積もる雪の無音の世界が、
    現実に降る雪と一体に感じられるのでした。

    1階カフェで選んだケーキも、
    かまくらのようなフォルム。
    お米のクリームが、懐かしく優しい甘さでした。

    @ Ishikawa Prefectural Museum of Art