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3週間のアトリエ・リノベーション
20年前に与えられた役割を手放し、
新しい役割を担うことになった空間。三週間に渡る工事が終わり、
WORDROBEアトリエの歴史が始まります。もともとは、
隣り合わせの6畳程度の子ども部屋2つ。当時32才だった私と、
29才だった夫は結婚したばかりで、
いつか子供が授かる未来を
自然にイメージしていましたが、
結局、2人暮らしのまま日々は過ぎゆき、子供のいない子供部屋は、
時には、ゴルフ専用の練習部屋になり、
ゴルフに夢中だった夫は、
あっという間にシングルになりました。時には、パソコン部屋になり、
40代からの私の起業を助けてくれました。時には、ささやかなライブラリーになり、
ハルモニアとの愉しい窓辺の暮らしを
与えてくれました。本来の使徒とは離れた使い方をしながら、
この空間があるおかげで、
ずいぶん、その時々のニーズを叶えることができて、
「余裕」の大切さを実感した日々。そして、CORONAとの共存が始まった2020年。
ずっと外側に仕事用のサロンを探していたけれど、
急に、内側(家)に、アトリエを持ちたくなりました。ひとを招く社交の場としてのサロンではなく、
内省し美意識を形にしていく仕事場(アトリエ)を求めて、ひらめきの翌週には、リノベーション計画がスタート。
施工は 株式会社家元さんに、
色彩監修は「colorboration」の
鳥沢久美子さん にお願いしました。すべてが新しい新築住宅と違い、
リノベーションは、新旧の歴史の調和が要(かなめ)古い箇所の味わいを生かしながら、
新しい箇所が時代の息吹を感じさせるもの。新旧のフローリングの色や、壁の色、
建具の色、シェードの色、家具の色を、
すべて矛盾のない美しさに調和させるのは、
プロフェッショナルの見立てが絶対に必要です。しかも、成熟した私たちの年代は、
ロジックで作られた美しさに「自分らしさ」を
感じにくいから更に厄介。鳥沢さんは「美意識」という、
答えのない、目に見えないものを察して、
本当のニーズを引き出したり、時には、施主に責任を手渡す、
筋のとおったコミュニケーションができる、
あたたかく、心強い存在でした。そして、家元のスタッフさん、職人さんたちは、
みなさん、勤勉で親切。
それぞれの持ち場で心をつくし、
美しく仕上げてくださいました。
左官職人さん
クロス職人さんのメモ書き
家具職人さん
ガラス職人さん、大工さん。
解体職人さんそのほか、電気工事、タイル工事、塗装工事、設備工事、
まだまだ、大勢、、、この状態から
こんな雰囲気になりました。
20年前に建てた家を、
今から20年かけて愉しみ、育てていく。この3週間のリノベーションに関わってくださった、
家元の皆さま、鳥沢先生、
ご迷惑おかけしたご近所のみなさま、
本当にありがとうございました!アトリエづくりを決めて、
最初に選んだ、空間のアイコンが
真鍮とガラスのアンティーク・シャンデリアでした。そして工事の最後に取り付けられたのも
シャンデリア。「終わり」と「始まり」は、
つねに繰り返され、
離れているようで、隣同士なのです。#アトリエづくり
#リノベーション
#イノベーションが生まれる場所
#WORDROBE -
自分だけのカオス
連休中はアトリエ工事もお休みで、
雨音の心地よい静かな時間を過ごしました。普段はベッドとドレッサーしかない寝室には
避難している荷物が山積み。でも、屋根裏部屋の倉庫みたいで、
意外と新鮮で楽しかったりもしています✨工事がすべて終わったら、
しっかりblogに書こうと思いますが、小さなリノベーションも、
新築一棟建ても、
関わる専門技術者の数は変わらなくて、むしろ制約の多いリノベーションは、
予算は小さいけれど、作り手の創意工夫、
施主の表現力や、責任を伴う意欲が必要な
とてもおもしろいアクティビティです。何十年も、住む人を守る家をつくるときには、大工さん、左官屋さん、塗装屋さん、内装屋さん、電気工事屋さん、配管工事屋さん、タイル屋さん、まだまだ、、、、大勢の、人生をかけて、その技術を磨いている
多くの人々の力が必要なんだという、
至極、当たり前のことに気づきました。この家を新築した当時より、
20年分、自己探求が深まっている今だから、ロジカルなセンスには、あてはまらない、
「自分だけのカオス」を成立させることを
これからの20年の愉しみにしたいと夢見ています。#自宅アトリエ
#Atelier
#WORDROBE
#自己探求の旅
#自分だけのカオス -
アトリエ・リノベーション初日
今日は自宅アトリエの
リノベーション工事初日です。一階の6畳程の2部屋をワンルームに繋げますよ。朝日がのぼる前に瞑想するのも
家人の帰りを待ちながら感傷に耽るのも午後のティータイムに寄り添うのも、
5年分の思い出がたくさんつまってる。家人が仕事する足元で丸まったり、
エアコンの吹き出し口の真下にある
キャビネットの上でよくお昼寝してましたね。ところが、、、
今日は屈強なたくましい男性達が
次々やってきて、大きな音をたて、
壁を壊し始めました。また窓辺でのんびりできるからね。#Atelier&Studio
#自宅リノベーション
#テレワーク
#暑いなかありがとうございます -
理想のアトリエ
「 自分のアトリエを作りたいな 」そうひらめいたとき、
理想の聖地として思い出したのが、
九段下にある、ウィーンの芸術家の名を
冠にしたお店でした。店主が恋に堕ちて手にした大小の歴史たちが、
生きた証として唯一無二の世界観を
つくりだし、さらにそれらが、
美意識で繋がった仲間たちとの
たまらなく豊かな対話の時間をつくりだす。久しぶりに立ち寄り、
愉しく食事をしながら、
最近、飛行機でみたおもしろい映画として
マダムとの話題にあがったのは、
リュック・ベッソン監督の最新作「ANNA」早速、TOHOシネマズで観賞。
殺し屋の話ながら晴れ晴れするSTORYに
歩調も軽快に、一路金沢へ。久しぶりの東京では、
おもしろい人々に会い、
たくさん語り合い、
きれいなものを観賞し、
おいしいものを食べて、
仕事も捗りました。これがコロナ後に、
一番したかったことだったかもしれない。#ANNA
#リュックベッソン監督
#理想のアトリエ
#Klimt -
アイコンの決定 Petit Atelier & Studio②
「 印象美な大人がつくる、Petit Atelier & Studio 」は、小さな空間に世界観を描くプロセスのなかで、自らの真なる願いを探求するアクティビティです。自分だけの世界観を描くにあたり、まずは「アイコン」を決めることから始めました。それは、椅子でもいいし、コーヒーカップでもいい。空間の象徴となるアイコンに合わせて、すべてを関連付けていくのは、合理的である一方で、自分の心が求めているものを認めて、優先的に叶えてあげる作業でもある。わたしの心が最初に探し出したものは、「シャンデリア」でした。鳥かご型のフランスのアンティーク。このサイズで7灯はめずらしい。見積もりも出てない段階で、予算バランスも考えず、本能で注文したもの。「 ああ、そういえば私は、シャンデリアのある家に住みたかったんだ 」実家は築90年の日本家屋で、土壁と杉板の天井でできた家だったから、シャンデリアどころか、ピアノや、ドレープのカーテン、バラすらも似合わないことに、落胆と悲しみを抱いていたことを思い出す。いまは、光と影を生かした静謐な空間の味わいがしみじみ、わかるようになったけれど、西洋に対する憧れが強い少女にとって、日本の美意識はただ薄暗いものにしか感じなかった。忘れた気になっていたけど、忘れていなかったんだね。50代からのわたしの人生テーマは、「少女時代の夢を、大人の私がぜんぶ叶える」私が私に甘え、私が私を受容する。どちらも幸せであり、理想的な自己完了のかたち。先日、訪れた美容室には、先代から引き継がれている絵が飾られていました。店主がどんな価値観を持ち、何を大切にしているサロンなのか。そして、継承者が大切に受け取っている感情までやさしく伝わる2枚の絵。シャンデリア、黒猫、中間色のバラ、ボンボンショコラ、真鍮の金具、モノクロームの写真、磨りガラス好きなキーワードを、まだまだたくさん増やしていこう。 -
印象美な大人がつくる、 Petit Atelier & Studio
パラダイムシフトは、いつの時代も、小さな創造拠点からうみだされてきた。築20年の愛すべき自宅の一角に、
WORDROBEの小さなアトリエスタジオを作ります。こちらはimage↑このリノベーションプロジェクトは、株式会社家元さんとともに、自宅に「書斎」をつくるような感覚で、「アトリエスタジオ」をつくる未来を描き、新たな価値創造の挑戦を行います。家元の羽田社長は、元大工という出自でもあり、作り手の視点でモノづくりを愛し、職人さんたちをとても大切にされているかた。このプロジェクトは、今後需要が冷え込む可能性のある建設業界において、職人さんたちの雇用機会を生み出すことも大切なGoalsのひとつです。今日は初回ミーティングで、現場確認でした。右から、羽田社長、町端さん、高島さん家元さんから、心躍るアイデアをたくさんいただき、新築では躊躇する大胆なことにも挑戦していこう!という気持ちになりました。つい最近までWORDROBEのサロンを作ろうと、市内に物件を探していたのが遠い過去のよう。いま、リモートワークが急速に進み、
自宅とオフィスが分離した社会から、WORKもLIFEもシームレスな社会へと、変容しつつあります。オンライン会議や商品撮影、動画配信など、時流にあった働き方にフィットした、自宅スタジオを持つことは、新しい社会に適応していくための、柔軟な取り組みのひとつ。またAIの進化によって、
機能的、定量的な価値ではなく、感情知能や創造力といった、定性的、情緒的な価値が、より一層求められる時代。アトリエスタジオを創るプロセスによって、自分自身を内観する習慣を定着させ、アトリエスタジオを育てるプロセスによって、日常的に美意識を鍛える体験をしたい。また、単に自宅をリフォームするのではなく、経済を産み出していく仕事場をつくるのですから、商材または発信者が映える壁紙や、照明、採光カーテンなどは大事です。色彩については、わたしのCOLORの師匠でもある、Colorborationの鳥沢久美子先生に監修をお願いします。私の経験が、皆さんの参考になれば幸いです。≪ STORY ≫
小さなAtelierを創る。
それは、内なる自分と出会うこと。小さなStudioを創る。
それは、内なる美意識を映し出すこと。世界観とは、
あなたの考える“美しさ”を集めた空間に表現される。色、かたち、テクスチャー、配置、組み合わせ
それだけならば、モノの範囲を超えないけれど、一つ一つとの出会いかた、選んだ思考、
それらが織りなすふるまいに、どんな意味づけをしているのか。そんな価値観の歴史が語りだしたとき、
あなたという、特別なひとにしか生み出せないことを
ときめきという、最も純度の高い羅針盤が教えてくれる。