アイコンの決定 Petit Atelier & Studio②

「 印象美な大人がつくる、
Petit Atelier & Studio 」は、
小さな空間に世界観を描くプロセスのなかで、
自らの真なる願いを探求するアクティビティです。
自分だけの世界観を描くにあたり、
まずは「アイコン」を決めることから始めました。
それは、椅子でもいいし、コーヒーカップでもいい。
空間の象徴となるアイコンに合わせて、
すべてを関連付けていくのは、
合理的である一方で、
自分の心が求めているものを認めて、
優先的に叶えてあげる作業でもある。
わたしの心が最初に探し出したものは、
「シャンデリア」でした。

鳥かご型のフランスのアンティーク。
このサイズで7灯はめずらしい。
見積もりも出てない段階で、
予算バランスも考えず、本能で注文したもの。

「 ああ、そういえば私は、
シャンデリアのある家に住みたかったんだ 」
実家は築90年の日本家屋で、
土壁と杉板の天井でできた家だったから、
シャンデリアどころか、
ピアノや、ドレープのカーテン、
バラすらも似合わないことに、
落胆と悲しみを抱いていたことを思い出す。
いまは、光と影を生かした静謐な空間の味わいが
しみじみ、わかるようになったけれど、
西洋に対する憧れが強い少女にとって、
日本の美意識はただ薄暗いものにしか感じなかった。
忘れた気になっていたけど、
忘れていなかったんだね。
50代からのわたしの人生テーマは、
「少女時代の夢を、大人の私がぜんぶ叶える」
私が私に甘え、
私が私を受容する。
どちらも幸せであり、理想的な自己完了のかたち。
先日、訪れた美容室には、
先代から引き継がれている絵が飾られていました。
店主がどんな価値観を持ち、
何を大切にしているサロンなのか。
そして、継承者が大切に受け取っている感情まで
やさしく伝わる2枚の絵。
シャンデリア、黒猫、中間色のバラ、ボンボンショコラ、
真鍮の金具、モノクロームの写真、磨りガラス
好きなキーワードを、まだまだたくさん増やしていこう。