• 旧き(ふるき)もの新しく、 新しきもの古(いにしえ)美しく

    実家で老父母と炬燵にはいり、
    他愛もない世間話をし、
    お茶を飲み、お菓子を食べ、うたた寝。

    父は従妹に手紙を書き、
    母は台所で夕げの仕度。

    石油ファンヒーターの音と、
    お鍋で大根が沸々煮える音しか聞こえない。

    古い日本家屋の温かい部屋は、
    まるでシェルターのように、
    現実世界から遮断されている。

    若い頃は苦手だったこの閉塞感が、
    今は平和の安息地に感じる不思議。

    私が生まれる前からここにある階段灯も、
    ふと見上げれば、なんと味わい深いことだろう。

    旧き(ふるき)もの新しく、
    新しきもの古(いにしえ)美しく。


    そんなことばが思いめぐる一日でした。

  • 旅人が惹かれるもの

    地中海料理の人気店でランチ。


    東京の素敵なレストランにいくと、
    都会的なお洒落な客もまた、
    店の景観の一部であり、
    インテリア同様、雰囲気を左右する
    大きな要素だと思う。

    金沢で同じ店があったとして、
    同じ雰囲気が作れるかと言えば
    決してそうではなく、

    その街の住民が、
    店の景観の一部として
    良い存在感を放てる背景創りも、
    店づくり、街づくりのポイント。


    イタリア料理の日本人シェフが、

    『イタリア料理は、
    その土地で採れた素材を使い、
    その土地のひとのために作る料理』

    と、今朝のテレビで言っていて、
    日本人が日本でしか作れないイタリアン、
    聖護院カブの和風のカルボナーラを
    作っていた。

    旅人が心ひかれるのは、
    大衆に迎合した全国区のものではなく、
    その土地で、その土地のひとが集い、
    それが画になる視覚的刺激や、
    その土地でしか体感できないものなんだろう。

  • 大切な友人のご尊父が旅立った日

    今日の富山県は、
    立山連邦が際立つ美しさでした。

    大切な友人のご尊父が旅立った日。

    この世で十分に役目を終えた身体を
    静かに置いて、魂が自然に還った日。

    鮮やかな紅葉と、すみわたる青空と、
    優しげな雲と、爽やかな秋風が

    両手を広げて魂の帰還を祝福し、
    この世での功績を
    褒め称えているかのよう。

    山形県人でありながら、
    最期は仕事場である富山県に
    想いを馳せていた方だから、

    立山連邦もまた、
    ご尊父の旅立ちを凛とした表情で、
    姿勢をただし、
    優しく敬礼しながら見送っているように
    私は見えた。

    一人っ子の彼女は立派に喪主を勤め、
    残された母を労り、周囲に配慮していた。

    物語のように温かく心に響く、
    喪主の挨拶を聴きながら、

    ご尊父はどんなに安堵し、
    誇らしい気持ちで、我が娘を
    見守っていたことだろう。

    いつの日か必ず訪れるその日までに、
    私もキチンと大人になろう。

  • 先代猫だるちゃんの納骨日

    今日は義父の10回忌のお墓参り後、
    先代猫のだるちゃんの納骨を
    1年越しで行いました。

    だるちゃんが旅立ったのは去年の10月16日。

    お骨を手放すことも、新しい猫を迎えることも、

    哀しみに忠実でないようで
    ずっと気が進まなかったけど、

    いざ、チビ猫ハルモニアを迎えてみると、
    『だるちゃんもこんな仕草したなぁ』とか、

    『だるちゃんもこの場所好きだったね』とか、

    共に過ごした幸せな思い出を振り返る時間が増えて、
    より一層だるちゃんを身近に感じるようになりました。
    大事な友人・八木勢津子ちゃんが
    死に物狂いで探してくれた(笑)
    だるちゃんそっくりなイラスト入り缶が
    我が家の日常風景に溶け込み、

    お気に入りのコーヒーやココアを淹れるたびに、
    心で語りかけ、一緒にいるかのような
    温かい気持ちになることも大きな救いになりました。

    贈り物が上手な人って、
    相手の心に寄り添える人なのですね。

    私もそんな女性になりたいな。

    人もペットも、愛するものの旅立ちの時に、
    『ありがとう』と心から言えるように。

    『ごめんね』と泣かずにいられるように、

    きちんと愛をもって関わり、接していこう。

    そう心新たにした秋の1日でした。

  • 金沢ジュエリーdodo

    金沢のジュエリーデザイナー
    藤田圭子さんのdodoシリーズ

    今秋に新しくワードローブに加えた
    お気に入りネックレスです。

    ワンピースはドイツのデザイナーの
    シンプルな一着。

    金沢とBerlinのコラボレーションは、
    意外にシックリ。

  • 香川県高松にて印象美セミナー

    午後からの講演会に向けて美容室へ。


    人前に立つ前日はサロンでへアセットして、
    気持ちの切り替えをするのがいつもの習慣。

    今日は見知らぬ土地ゆえ、
    地元の友人に紹介していただき、
    女性オーナーが一人で経営している
    素敵なサロンへ。

    オーナーのルミさんとは
    年齢が近いこともあり、
    話に花が咲き、いっぱい笑って、
    すごくリラックス。
    そして、講演後に夕食のお約束をしました。
    こうして全国に広がるご縁が愉しい。

  • 丁寧は未来への贈り物

    そろそろ夏物の寝具に変えようと思いたち、

    きちんと手入れされた麻のシーツや、

    枕カバー、肌布団が
    手の届く場所に整えられていて、
    すぐに気持ちよく使えるとき、

    一年前の自分に
    『本当にありがとう!』と、
    お礼を言いたくなる。

    最近、面倒くさい気持ちに疲れていたので、
    過去の自分から、

    『 丁寧は未来の自分のためだよ 』

  • さくら色の涙を誘う、贈り物

    卯辰山で今年最後のお花見

    お昼ごはんのあとは、
    ふらりと上生菓子を買って、
    友達とドライブがてら野点でゆっくり。

    青空に映える桜吹雪がきれいな午後。

    金沢に生まれて良かったねぇ。。と、
    語り合い、

    その友達から、
    心がこもりすぎのプレゼントを贈られ、
    思わずベンチでお茶を頂きながら、
    泣いてしまった。

    よくもまあ、こんなにそっくりなのを
    見つけてくれたものだと感心しきり。

    なんだか、天国のだるちゃんも一緒に
    お花見にきたみたい。

    友達ってありがたいものですね。

  • 琉球ガラスの贈り物

    心優しき名護んちゅから届いた琉球ガラス。

    深みのある色合い、
    明暗のコントラスト、
    やわらかいフォルムの表現が
    なんとも美しい。

    飾って愛でるだけでなく、
    普段使いで愛着を感じられる器を
    選んでくださったことがまた嬉しい。

    まずはフルーツを入れてみた。

    太陽の自然光が似合うコンビネーション。

    琉球ガラスは沖縄に留まらず、
    ベトナム琉球ガラス文化工芸村を構えて、
    世界に発信しているとのこと。

    ガラスという涼しげな印象の中に、
    ハンドメイドの温もり。

    今日から仲良く一緒に暮らしていこう。

  • 祝福と感謝のなかに生きること

    雪景色なのに、ほのかに春を感じる。

    人前式のバージンロードで
    新婦の父が、娘の手を新郎に委ねた。

    金沢城下に舞う名残雪は、
    父の想いを絵にしたようだった。

    清らかで、せつなく、
    それでいて、
    春を迎える希望がそこにはある。

    今年初めてのブライダル。

    この空気の中に、久しぶりに
    身を置いてみると、
    やっぱり私はこの仕事が大好きなのだと、
    改めて感じずにはいられない。

    祝福と感謝。

    それは人間だけに与えられた高尚な感情。