• 暮らしのなかの、小さな誇り

    特別なチョコレートケーキを
    お気に入りのお皿に載せて、
    朝のおめざに少しだけ、
    熱いコーヒーと一緒に。
    27才で独り暮らしを始めた頃は、
    部屋にあるスプーン一本に至るまで、
    すべて、自分で働いて選んだことに、
    小さな誇りを感じていました。
    あれから20余年。
    いまは、20年以上の長きにわたり、
    変わらず愛し続けているものたちと、
    ずっと、なかよく暮らしていることや、
    ずっと、新鮮に感動できていることに、
    小さな誇りを感じています。

  • 今の季節をありのままに、優艶に。

    金沢で、桜の定点観測

    新緑と、桜蕊(さくらしべ)

    萌える黄緑と、落ち着いた濃紫が
    ひとつの枝に重なる時期は、
    満開の期間よりずっと短い。

    同じ場所で初桜がほころび、
    艶桜が咲き競っていたころ。

    いつしか、花筏(はないかだ)が水面に漂い、
    葉桜が萌え、桜蕊(さくらしべ)が降る。
    花びらが舞ったあとに残る桜蕊(さくらしべ)を、
    雪とおなじく『 降る 』と表現する、
    日本語の情緒。

    桜は人の一生と重ねられることが多いけれど、
    『桜蕊』は女性のどの年代を指すのだろう。

    『蕊』という字は、くさがんむりに心が三つ。

    やさしさや、おもいやりがこもった漢字です。
    どの時期にも美しい名前があり、

    すべての風情を一連で楽しむのが、
    日本人の美意識。

    与えられた人の一生にも、
    一連の風情がある。

    今の季節をありのままに、優艶に。

  • 銀座の一等地を倉庫にしますか?

    ■ 銀座の一等地を倉庫にしますか? ■

    企業専門の整理収納アドバイザー

    家村 香織さんから、
    オフィス収納のコンサルティングを
    受けたときに問われたこと。

    たしかに! 一等地は倉庫にはしない。

    にもかかわらず、デスクの一等地である
    真ん中の引き出しには、

    ホッチキスの替え芯や、過剰な量のクリップ、
    ボールペンが入っていて、
    一等地が倉庫状態だったわたし。

    あれ以来、気を付けてはいるけれど、
    日々の慌ただしさが、

    デスクの引き出しに反映され、
    いつもワチャワチャと探し物するはめに。。

    今日は日曜出勤して、

    カオス化していた引き出しを
    スッキリ整えました。

    日々、視覚から『だらしない人』を

    イメージするか、
    『デキル人』のイメージを
    自分に植えつけるかは、
    本人の選択であり、
    わたしの場合は、
    大切な提案書を作る前の
    ささやかな儀式でもある。

    そして、全収納ファイルに

    統一テプラを貼るという、
    2年越しの夢は、
    ゴールデンウィークへ持ち越し。

  • 磨きあげる休日

    仕分けして、捨てて、整えて、
    磨くという掃除に関わる一連の作業のなかで、
    『磨く』というのは花形ワークだと思う。

    なにかがピカピカになっていく様(サマ)というのは、
    純粋に気持ちが良い。
    どんなネガティブな感情のときであっても、
    ピカピカになにかを磨きあげていると、
    心までみるみるクリーンに輝いていく。
    ハルモニアも壁に隠れて応援中↑
    人とモノの共同作業から生まれるエネルギーは、
    波動を整えて、思いがけない閃きをうみだす。

    そして磨き終わりは、寛ぎの特別なじかん。

    とっておきの、おいしい紅茶を淹れて、
    映画に似合うフレグランスを部屋に選ぶ。

    好きな色のお花をちいさく活けて、
    好きな映画を、
    ゆったり、のんびり、うっとり鑑賞。

    エネルギーを充電する時間。

  • インテリアという景観に際立つ印象美

    『人に合わせる』『場所に合わせる』という、
    これまでの概念から、

    『その場の、空間の質を高める』
    という、進化した意識を持つ女性が増えたなら、
    この街はもっと、もっと、美しく輝くはず。

    金沢を代表する女性経営者の皆様、
    そして、インテリアコーディネーターとして
    ご活躍の皆様とともに、美しいしつらえの
    L’interno BY Yamagishi.ショールームで、
    『印象美な在り方』を考え、学んだ時間を

    山岸社長のblogにてご紹介いただきました。

  • 際立ちのよいひと~印象美の記憶②

    どんなものも「真に良きもの」に至れば、
    そこには無類の美しさが宿る。

    読谷村の工房で、琉球ガラスや、やむちん焼、
    伝統工芸館で、人間国宝の紅型の着物や首里織、
    琉球漆器などを見学したときに思い出した記憶。

    紅型(びんがた)の着物と言えば、
    こんな思い出があります。

    石川県政記念しいのき迎賓館の
    ポールボキューズで
    結婚式に参列されていた着物姿の女性が
    私の目には、一際輝いて見えた。

    年の頃は30代、黒髪のショートボブ。
    金沢城の紅葉を一望する、
    大きな一面ガラスのテラス。

    黄色と赤を基調とした、
    シックでモダンな総柄の着物が
    金沢の晩秋の景色と一体となり、
    これまで見たこともない、
    新鮮な存在感を放っていたのです。

    加賀友禅が、金沢の自然に寄り添う、
    風のように優雅な美しさだとしたら、

    その着物は、金沢の自然を抱きしめる、
    大地のように悠々とした美しさだった。

    門外漢の私はその参列者の女性に
    「この着物はどちらのものなんですか?」
    と、伺ったら、

    「これは沖縄の紅型・びんがたです」
    と、その人は仰った。

    晩秋のない國で生まれ育った着物が
    こんなにも紅葉に映えるということ。

    青空と真紅のデイゴの咲く亜熱帯の
    明るく鮮やかなイメージの紅型に、
    こんなにも落ち着いた、
    胸打つ不思議な魅力があるなんて。

    装う人とのマッチングも然り。

    無意味に華美に流れず、景観の一部として、
    真の存在感を放つその人から私は目が離せず、
    好奇心が抑えられなかった。

    その好奇心は1年後も続いていて、
    ご縁あって訪れた沖縄では
    仕事日の後にプライベートな時間を終日もうけ、
    紅型との胸踊る再会を探す一日を過ごしました。

    残念ながら、あの日の感嘆には
    出会えなかったけれど、
    いつの日か紅型の着物で
    晩秋の金沢を歩きたいという楽しい夢は
    これからもずっと続く。

    チャンプルーの國は、伝統文化もまた
    友好的で、混沌とした新しさを
    育むのだろう。

  • 際立ちのよいひと~印象美の記憶①

    『目立つ』ことと『際立つ』ことは全く違う。

    ひとと違えば『目立つ』けれど、
    それが他者の心地よさを引き出す美しさとは限らない。

    『際立つ』とは、周囲と明らかに違うこと。
    しかも肯定的に。

    私なりの解釈では、

    【景観の一部として、よい存在感を放つひと】

    【 環境と馴染みながらも、画になるひと 】

    そんなひとは少数だからこそ、
    結果的に際立つ状態をつくります。

    以前、ブライダルの司会で入っていた
    ホテルの介添えさんに、
    『大層、際立ちのよいひと』が
    いらっしゃいました。

    介添えさんとは、
    花嫁さんの身の回りに気を配り、
    行動をスムーズに導くお役目があります。

    ユニフォームが洋服の会場もありますが、

    和装の花嫁さんには、着物姿の介添えさんが
    似合わせとして相応しいと私は思います。

    年の頃なら50代後半のそのかたは、
    ショートカットで着物を自然に着こなし、
    ハンカチを差し出す姿さえ、画になる。

    ただ立っているときも、
    微笑みを絶やさず、
    緊張した空気さえも、
    穏やかな優しさで支配する。

    何よりも、
    その人がビデオや写真に映りこんだときに、
    その場の質を高め、
    絵に額縁を添えるかのごとく、
    花嫁をより一層、
    品よく美しく見せる存在力の高さ。

    どんなに新郎新婦が
    最高の笑顔のショットであっても、
    背景に映りこむスタッフの姿が
    弛緩していたら、
    その最高の一枚は、
    無意味なものになってしまう。

    『際立ちのよいひと』とは、
    最高のエキストラであり、
    自分の役目を、
    外見と振る舞いで表現するひと。

    自己顕示欲という個性を、
    知性と思いやりで、
    程よい量だけ、
    周囲に届けることが出来るひとなのです。






     

  • 2017 役割の手帳と、感情の手帳

    新しい知識や備忘録を書き留めるのは、
    年齢や、社会的役割にふさわしい、
    落ち着きのトープグレイ、
    Smythsonのシックな手帳。

    毎日のスケジュールを管理するのは、
    『エンドレス』という名の、
    純粋にココロときめく、
    junaidaさんのポエティックな手帳。

    両方ともが自分らしさであり、
    二つ揃ってこその個性。

    日々選択している小物一つ一つが

    世界観を創り、
    そのひとの大切にしている
    価値基準を語る。

  • 自分をもてなす創意工夫

    大吟醸の酒粕200gをたっぷり、
    紙の布に包んでお風呂にいれる酒粕風呂。

    浴室が日本酒の薫りに満たされて、
    たった一坪余りの小さな空間が、
    香気を放つ湯気にお浄めされて、
    とても厳かな気分になる。

    こんなバスタイムの水分補給は、
    鉄瓶で沸かしたお湯に天然塩を入れて、
    ミネラルウォーターで割った、
    人肌ぬるめの自家製生理食塩水。

    のんびり湯船に身体を預ける時間は、
    身体の内側が隅々まで穏やかな海になり、

    芳醇な香りが漂う天上に、
    自然のまま揺らめいているような、
    平和で清寧な感覚。

    自分自身が、
    このうえない果報を享受している存在だと
    感じられる瞬間を、
    イマジネーションによって創造し、
    小さなセルフプロデュースをすること。

    自分しか喜ばない些細なことを、
    真剣に考えたり、工夫することは、
    意外に大事なことではないだろうか。

    それが暮らしの満足度や、
    日常の幸福度を上げるコツのように、
    私は思います。

  • 丁寧習慣へのイントロダクション

    冬だからショートカット。


    伸ばそうと思っていた髪を6センチ切って、
    コートの襟元にかからない、
    ネックレスやピアスが映えるスタイルにしました。

    もう、時短の『結び髪』ができないから、
    自分に構う時間を増やすしかない。

    『面倒くさい』に従う悪習慣から強制退場し、
    丁寧習慣へ向かうためのイントロダクション。