• 30年前の懐かしい想い出


    高校時代の3年間、
    毎週土曜日の午後は、
    お茶のお稽古に通っていました。

    きっかけは、
    憧れていた国語の先生が

    『僕はお茶をたしなむような女性が好きです』

    と、授業で言ったから。

    『わたし、お茶、習いたい』

    暴れん坊の娘が、

    本来言うはずもないことを
    突然、言い出したものだから、
    父親は有頂天。

    気が変わらないうちにと、
    翌週には茶道の先生へのご挨拶を済ませ、
    持ち物も、練習道具も、全部準備して、
    笑顔で送り出してくれた。

    その教室と、
    国語の先生のご実家が近くて、
    いつもお稽古のあと、わざわざ遠回り。

    『もし先生に会ったらどうしよう!』

    と、ドキドキしながら帰るのが
    お稽古の一番の楽しみだったとは、
    今も父は知らない。

    『すてきな大人の女性になりたい』

    と願うような想いで始めた茶道を、

    30年の時を経て、
    今年から改めてきちんと学び直す。

    『すてきな大人の女性になりたい』

    という気持ちのベースは同じだけど、

    当時は照れくさいばかりだった、
    様々な決まり事や所作。

    目に留まらず見過ごした情緒を、
    今の私はどう感じるのだろう?

    30年前に使っていた
    扇子やふくさのお稽古セットを見ると、

    娘時代の自分の想い、
    当時、今のわたしと同年齢だった
    親の想いを交互に感じて、
    なんとも不思議な気持ちになるのです。

  • 女性が満たされるとき

    昨日は半年ぶりに会う女友達と、
    6時間半ノンストップで喋りっぱなし。

    深夜0時に閉店解散したけれど、
    あのままだったら、朝まででも
    話しつづけていただろう。

    話の中身は極めて他愛もないこと。

    テーマもなければ、結論もない。

    話はあっちこっち飛び飛びで、

    未来の夢も、老後年金も、美容も、
    介護も、グルメも、病気も、過去の懺悔も、
    全部笑って話し合う。

    笑い泣きし過ぎて、
    アイメイクが流れ落ち、
    お互い、目がシジミ状態。

    6時間も話していても、
    そこには何一つ解決はない。

    あるのは、
    話した!聴いてもらった!ありがとう!
    という、満たされた気持ち。

    男性にとっては、
    自分の悩みごとにたいし、
    3分で論理的な解決方法を
    示してくれる友人は貴重だと思う。

    でも多くの女性は、解決などしなくとも、
    3時間、心に寄り添い、
    話を聴いてくれる友人がとても貴重なのです。

    帰りがけ、その彼女が、
    去年旅立った我が家の愛猫へのお供えにと、

    きれいなバラの花束を贈ってくれた。

    16年連れ添った猫よりも長い年月、
    お付き合いしてくれている彼女の
    優しい心遣いが、とてもうれしい。

    女性が満たされるのは、
    こころ、時間、安心、笑顔

    そう、それはお金では買えないものばかり。

  • 自分なんて…の境界線

    今日、ホテルスタッフの男性から、
    第一子誕生の報告をいただいた。

    彼の披露宴の司会を担当したこともあり、
    親戚のオバチャンのような、ふんわりと
    しあわせな気持ちになった(*´∀`*)

    振り返ると、
    仕事仲間ご本人はもちろん、
    そのご兄弟や、ご子息、ご親族、
    ご友人など、
    大切な方々をご紹介いただき、
    家族の原点に立ち会う機会に恵まれてきた。

    ものすごくありがたいことです。

    これまでに担当した披露宴件数は1000組超。

    『 自分なんて・・・』 と思うことなど、
    もはや許されない重みだと、
    最近ようやく思えるようになってきました。

    *花嫁のれんの写真はイメージです♪ 

  • マイナスをプラスに変える生き方

    私の耳は過度に疲れたときや、
    お腹がすいたときにも痛くなる。

    生命の危険?に、とても敏感なのです。

    いまから3年前のこと、
    車で赤信号待ちのところを、
    高齢者にノーブレーキで追突されて、
    玉突き事故の真ん中になったのです。

    酷いムチ打ちで、自律神経が乱れ
    交感神経が暴走。

    毎日、心臓がドキドキして、
    24時間マラソンしているようでした。

    体重がどんどん減ってゆき、
    バレリュー症候群と診断されました。

    しかも、耳にも障害が。

    事故の2日後、披露宴の司会中に
    急に右耳が聞こえなくなったのです。

    誰にも気づかれずに
    なんとかやりきったのは奇跡。

    耳はレントゲンでは証明できず
    泣き寝入り寸前のところを、

    鹿児島県在住の行政書士と、
    金大の医師が後遺症を立証してくれました。

    鹿児島の行政書士さんは、
    メールと電話だけで1年間、
    丁寧に、情熱的に、綿密に対応して下さり、
    いつも隣で伴走してくれているようでした。

    一番、すごい!と思ったのは、
    レスポンスの速さ。

    顧客が私しかいなのではないか?
    と錯覚するほど、
    メールをすれば、すぐに返信が来て、
    不安になることが一度もなかった。

    現実はとても多忙なひとなので、
    時間がなくて返せないときは、

    『○時ごろまでに連絡します!』という
    返信メールがあり、
    約束どおり、確実に連絡がくるのです。
    付き合い始めのカップル以上のマメさ、
    几帳面さを、一年間、続けるというのは
    どれほどの労力だろうか。

    また、私が落ち込んでいるのを感じると、
    奥さんの実家のミカン農園の
    桜島こみかんを夫婦で摘んで贈って下さり、
    直筆の手紙で励ましてくれました。

    本業の仕事できちんと結果を出し、
    更に、人としての思いやりを示せる。

    こんな仕事ができるように私もなりたい!と、
    職種は違えど感銘を受けたのが3年前。

    自分に降り注ぐマイナスなことにも、
    必ずプラスの側面はあるものです。

    そのプラスを見極め、今後に活かせるかが
    とても大切なのだと思う。

    今日の台風は耳の痛みと共に、

    「 ちゃんとプラスに活かしているか? 」
    という、過去からの確認のような気がして、
    余計に耳が痛いのも事実。

  • あきらめない心

    今日、感激したこと。

    披露宴に、1時間遅れでやってきた
    5人の新郎友人たち。

    淡路島の地震でJRが不通となり、

    急遽大阪からレンタカーで一路、金沢へ。

    大学時代のカヌー部の仲間たち

    一糸乱れぬ
    素晴らしいチームワークと
    熱い友情を見せてくれました。

  • 高齢猫が教えてくれる大切なこと

    高齢猫の朝ごはんは
    とにかく長い(笑)

    食べて、休んで、
    ゆっくりお水を飲んで、また休む。

    お水は毎回、
    人肌に温めねばお気に召さない。

    ドライフードを開封したら

    二日分づつジップロックして冷凍保存。

    風味と食感にこだわる、
    繊細なおかたなので、
    食事係は何かと気苦労がありますが、

    食べてくれると、飲んでくれると、
    それだけで安心。
    嬉しくて、感謝に包まれる。

    もう、可愛く鳴くことも、
    毛繕いすることも、
    トイレの場所も、
    飼い主の顔さえ、
    忘れてしまったけれど、
    穏やかにそばに居てくれたら、
    飼い主は、それで十分なのです。
    食べる、飲む、寝る、出す

    こんな当たり前のことに
    安心してホッとする毎日に、

    たくさんの、大切なことを
    教えてもらっています。
    だるちゃん、16歳の春。