花森安治の仕事 ~ 世田谷美術館

最終日に間に合いました。

『暮らしの手帳』の編集長だった花森安治氏の
生涯の仕事を辿る企画展。

母親が『暮らしの手帳』を定期購読していて、
小学生の頃からずっと『すてきなあなたに』という、
エッセイの世界観が大好きでした。


真の贅沢とは、
日常の中に自らきらめきを見つけ、
悦びを創りあげるといった価値観に、
どれほど影響を受けただろう。

展示では、花森安治氏の戦争への怒りや、
女性解放、『暮らし』という尊い営みへの想い。

強い信念からあふれだす、
圧倒的な行動力と生きる力の源泉が、
膨大な数の資料で語られていました。

また『すてきなあなたに』は、

戦後といわれる時代が過ぎた後の、
新しい世代の象徴的な企画だったことを知り、
豊かで平和な時代に生まれ育った自分の幸せを
改めて実感するひとときにもなりました。

観賞後は、砧公園の桜の美しさと、
雨上がりのマイナスイオンの心地好さが
来たときよりも鮮烈に感じられて、


【 しあわせの感受性を手土産にいただいた 】

そんな気分になりました。

のんびりお散歩していたら、
フラワーショップに併設されたカフェに出逢い、
ふらり立ち寄り、
お茶とケーキをいただきました。
什器もインテリアもシャビーな静けさがあり、
このうえなく心地好い。
帰り際に小さな花束を求め、ホテルの部屋に飾る。
翌朝、コーヒーを飲みながら眺めるひとときは、
まさに、すてきなあなたに的〝暮らしのシーン〟
と、悦に入ってみる✨
スイートピーとバラの色彩バランスが、
窓の向こうの桜たちと、大層お似合い。