香りという、history vacation
事務所で残業中、
気分転換に、嗅覚で自分をもてなしてみる。
気分転換に、嗅覚で自分をもてなしてみる。
新しく創香してもらった、
特別に高貴なブレンドオイル二種。
この香りを言葉で表現しようとしたら、
『綺麗さび』というフレーズが
頭から離れなくなり、
本棚にある、茶道 遠州流の本をひらく。
『綺麗さび』とは、
【 万人が理解し得る艶(つや)と
華やかさを備えている 】
そんな概念や、詞(ことば)の表現に
夢見心地になりながら、
以前、『父は家元』という、
遠州流 家元のドキュメンタリー映画を観たとき、
社会を広く見知っているであろう年代の、
落ち着いた男性の(お弟子さん)が、
『わたしはもう…遠州流に心酔しているんです』
と、感情を抑えながらもにじみ出るような表情で
仰っていたことを思い出す。
心酔する、、、って、
なんてロマンティックなことばだろうか。
瑞々しい感動が響き、酔いしれる様。
そんな世界のほんの一端に触れるだけで、
さもありなんという気分になる。
次は『平安時代の薫香くんこう』をひらく。
空薫物 (空間にくゆらす薫り) の
『程のよさ』というに美的な世界観に
夢見心地になる。
源氏物語の時代から、日本人の、
しかも、特権階級の人々が、
ことばの代わりに用いた、
香りという、感性のメッセージ。
知性がなければ、
届けることも、
受けとることもできない特別なもの。
それを現代では、こんなに身近に
感じることができる奇跡。
そして、気づいたら一時間経過。。。
そろそろ、history vacation から
現実に戻りましょうか。