犬神家の一族 1976年

1976年の「犬神家の一族」をAmazon primeで観た。

子供の頃に観たときは、スケキヨさんのマスクや、
殺人スタイルのインパクトが大きすぎて、
ストーリーまで記憶になかったけれど、

アヘン、男色、恩人の妻との密通、戦争、
腹違いの姉妹、妾、親子怨恨、遺産相続、、 .

血縁の複雑な関係性を把握するに従い、
人々の心に横たわる深遠の苦しみに
引き込まれてしまった。

正義と悪ではなく、

愛情と憎悪という、
相反する感情が共存し、
引き起こした悲劇。

それは決してお伽噺などではなく、
私たちのお祖母さん世代の
多少裕福な階級のなかには、
意外と此処彼処に確かに存在していた人生。

本当に怖いのは、たたりでもなければ、
心霊でもなく、ごく普通の人間たちですよ。
そんな message が伝わりました。
BGMに流れる大野雄二作曲の
<愛のバラード>の威力は、
子供心の記憶にも楔をうったけれど、
大人心の記憶にも新たな響きとして
今も困るほどリフレインし続けている。

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