“ 風姿花伝 ” と “ 幸福論 ”

渡辺淳一さんの解釈による、
世阿弥の “風姿花伝”と、
小川 仁志さんのラッセルの“幸福論”を
並行して読んでいたら、

今の私には、

同じ意味に捉える項があり、
歴史からのメッセージのように感じてしまった。

『鬼ばかりをよくせん者は、
鬼のおもしろき所をも知るまじき』
~ 秘すれば花より

~鬼だけをうまくやれる程度の者では、

その鬼さえ面白くみせることは難しい。
一芸に秀でるというのは、
いろいろな役をできたうえで、
さらに鬼の芸が際立っている役者のことである。
一芸の背景には
いろいろなことをこなせる
ベースがあることを忘れるべきでない。
『幸福の秘訣は、こういうことだ。
あなたの興味をできるかぎり幅広くせよ。
そしてあなたの興味を惹く人や物に対する反応を
敵意あるものではなく、
できるだけ友好的なものにせよ』
~『幸福論 第10章』


深めたものが際立つというのは、
そのまわりの様々なものにたいして、
広い知識や好奇心をいだき、

独自の理念を持ってこそ、
中心たるものも、

真なる魅力を放つのだろう。

『バカの壁』を乗り越えられない

自分のコンプレックスを
刺激されるメッセージ。