No.5 CHANEL with me

少女時代、母親の鏡台の奥にあったこの香水。
当時、マリリン・モンローの名言により、
舶来土産の定番銘柄でしたが、
まだ、西洋の香水文化に馴染みのない
日本人の嗅覚には、
どうしても芳しいとは思いがたいものでした。
ただただ、太刀打ちできない手強さだけが
記憶に残っています。

これほど有名なのに、
決して 大衆的にはなり得ない香り。

あれからずいぶん長い年月を経て、

ふと立ち止まり、
店頭で試したclassicな香りは
驚くほど今の気分に合っていて、

軽やかさや瑞々しさとは無縁の、
香りの奥行き、深み、
媚びない華やかさ。

今だからこそ、
つけこなしてみたいと高揚しました。

100年前から愛されている
フランスのエスプリは、
どんな女性を “香りのミューズ”に
選ぶのだろう。

そんなことに思いを巡せ、
過ごした一日でした。