買わせてほしいと言わせる販売技術

昨日、東京のデパートで
リップグロスを買おうと入店したところ
接客してくれたのは30代前半くらいの
男性だった。

エクザイルを上品にした風貌の・笑、
どんな年齢層の女性にも好まれる外見。

さすが東京!と思ったのだけど・笑、
彼のメイク技術と接客は、
外見以上に素晴らしかった。

◎肯定に肯定を重ねる会話術。

「 大きな瞳が一層はっきりとして
さらに印象的になります 」

など、今もっているものを肯定し、
これを使うことで
さらに上の肯定ラインにあがります。
ということを全会話を通して徹底。

◎視覚・聴覚・言葉で説得

なぜそうなるのかを、
実際に鏡の前で見せながら説明。

言われたとおりになることを
視覚で確認すると、
客は強い納得感を得ることができる。

◎主観的ではなく客観的な伝え方

きれいとか、かわいいとかいう、
主観的な形容詞ではなく、

物理的にどのように変化し、
どんな印象を第三者に与えることが
出来るのか?

を、客観的に伝えてくれるので、
受け取る側は素直になる。

一方で、女性はそういう場において、
褒められることに慣れているため、
言われすぎれば面倒になるくせに
言われなければ、さみしくなる・笑

その心理を活かして、
たまーに自分自身に確認するように
「うん、きれいですね」
と、独り言のような、ぼそっとした
主観を入れてくる。

そうすることで、
いかにも本音のような印象を
相手に与えることが出来る

◎質問は小さい範囲をフォーカス

「ちなみに目元にお悩みはありますか?」
と質問し、悩みを引き出す。

ここで、目元と限定することで
悩みがスーッと引き出せる。
人は、
『メイクにお悩みはありますか?』など、
範囲の広い拡大質問を投げかけられると
混乱するけれど、小さな範囲の質問には
すぐに答えられるもの。

そして本人の悩みを解消すべく、
最初の手順に戻り、
視覚・聴覚・言葉で説得していく。

◎売り込みはしない、訊くだけで焦らす

「リップは洋服で選びがちですが
チークとの相性が一番大事」
と説明しながら、
チークの売り込みはしない。

すると、こちらは痺れをきらして、
「では、この口紅とあうチークは??」
と、逆質問してしまう。

焦らすのが巧い。

結局、リップだけ買うつもりだったのに
8点お買い上げしてしまった私。

でもそれ以上のことを
学ばせてもらいました。

相手の心を引き込むスキルを
研究して、実践して、

身に着けている方から
とても気持ちよく、
すてきなお買い物ができました。

あなたから買いたい!というのは
そういう小さな技術の積み重ねですね。