4世代を旅するcinema 



~ 第三夫人と髪飾り ~

セリフは殆どない。

心情を風景の描写によって語らせる演出が
印象派の絵画のように美しい映画。

舞台は19世紀の北ベトナム 
絹の里の富豪のもとに嫁いできた、
14才の妻を主人公とする物語。

アッシュメイヤー監督の曾祖母の
リアルヒストリーを題材にしています。

一夫多妻制、父権主義の時代、
女性は繭のなかの蚕の如く、
生まれたときから居場所も役割も決められて、
男子を生む道具としてのみ存在していました。

それは遥か昔のことではなく、
たった4世代前の女性たちの現実。

一方で、曾孫のアッシュメイヤー監督は、
14才までベトナムで暮らし、
ニューヨークで映画制作を学び、
世界で活躍するという自由を手にしている。


~ 赤線地帯 4Kデジタル復元版 ~
巨匠 溝口健二監督の遺作で、
売春防止法施行直前の日本が舞台。

3世代前の女性たちの現実。
様々な事情をかかえて「赤線」と呼ばれる、
公認の売春地域で働く女性たちの生きざまを
リアルに描いた社会派娯楽作品。

哀しみを内包したバイタリティ、
偏見との戦い、
したたかに蓄財する女、
貧困から抜け出せない女、

女性性を活かす職業の選択肢は至極少ない。

でも、同調圧力に屈しなければ、
人生の主導権を持てるようになった時代。

100年という年月のなかで、
世界中の女性たちが自分にできることで、
生きる環境を少しずつ変えてきた結果を
私たちは今、受け取っている。

その事実にもっと感謝すべきだし、

私たちもまた、
次の世代がより幸せに生きられるように、
自分にできることで環境を整える役割を持っている。

2つの映画で4世代を旅して感じたことは、
「No more 他力本願」
#シネモンド
#京マチ子映画祭
#三枚綴りチケットを購入
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#ぼんち
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