 真なる、おもてなしの街
真なる、おもてなしの街
							
今週末のコミュニケーション講座にて、
20代の、若い受講者の男性が、
三つ揃えの美しいスーツ姿でお越しになり、
20代の、若い受講者の男性が、
三つ揃えの美しいスーツ姿でお越しになり、
“ふくさ”に丁寧に包まれた受講料を、
茶道の先生にお月謝をお渡しになるのと
同じ所作で私にお渡しくださいました。
過去に、お渡しした経験はあれど、
受け取った経験ははじめてで、
オタオタと戸惑う自分に苦笑い(笑)
学びの空間を丁寧に整えてくださった、
その男性のご職業は大工さん。

芸術・文化を、庶民や職人層にも広め、
加賀藩を治めた前田家の立国精神を
そのかたの振る舞いから感じました。
文化や風土を継承していくというのは、
住民一人一人の意識であり、
決して他人任せにすることではない。
当日、私はさくらの季節に先駆けて、
衣装を選び、登壇しました。
視覚もまた、おもてなし。
						それは、職業云々ではなく、
人として、自分にできる、ささやかなことで、
自分も、周囲も、もてなす気持ちが
住民のこころに宿っている場所が、
真なる『おもてなしのまち』ではないだろうか。
ましてや、金沢。
武家文化、町人文化の街なのだから。
 
						 
			


