ことばによる薫陶(くんとう) ~ 西田幾多郎
商品づくりする過程において、
利益を得ることはもちろん大事ですが、
それを一番に考えないからこそ、
成長をとげられる時期もあります。
純粋な情熱から世のために始めたことも、
社会に揉まれ、
マーケティングに振り回され、
実利という側面ばかりに
日々、目を向け続けていると、
脳が、繰り返し行われる思考を優先し、
だんだん純度が低くなり、
本来の意図と違うほうに向かい、
結果、情熱さえも薄れていくこともある。
私は欲深い女ですが(笑)、
年を重ねるごとに、
愛情の示しかた、
趣味のよい見立て力、
個性的な発想、
身についた教養、
指先から生まれるクリエイション、
健やかな身体と思考といった、
お金で買えないものにこそ、
魅力を感じます。
そして、欲というのは、
自分の器を知るためにも、
拡げるためにも必要不可欠な感情であり、
好奇心にも、
善良なものと、低俗なものがある。