【丹後ちりめん】涙よりも美しく語る Robe Noire.
葬儀の涙は哀しみだけではない。
一昨年、父が他界したときに知ったこと。
そこには、深い安堵、感謝、労い、愛があり、
精一杯、今生(こんせ)を生きたひとの死は、
えもいわれぬ温かさに充ちていました。
また、自分自身が、
遺族席に立ってみて、感じたことは、
三位一体で創造するブラックフォーマル。
それ以上の “日本らしさ” があるだろうか。
最期の節目とは、大切なひとが天に還る日を
敬意をこめて見送ることであり、
敬意をこめて見送ることであり、
それは、勇敢に生きた魂の帰還を、
天が労い、祝福する日でもあるということ。
華美な装いはもちろん相応しくないけれど、
人生において、最も格式高く装うことが、
故人への感謝や、人生を敬う礼節に
繋がるのではないだろうか。
そんな気持ちになりました。
一昨年、海の京都で、300年の歴史を誇る
“丹後ちりめん”という美しい絹織物と
出会いました。
日本では、和装生地のイメージがありますが、
欧米の世界的メゾンで愛されている、
シルクジョーゼットは、もともと
日本のちりめんから生まれたものだそうです。
■上質を極めたシンプルで美しい絹織物
■装飾を極限まで削ぎ落としたデザイン
■日本の卓越した縫製技術
三位一体で創造するブラックフォーマル。
それ以上の “日本らしさ” があるだろうか。
そんな発想から、
京都与謝野町、
老舗機屋の宮眞さんのご協力をいただき、
丹後ちりめんで、オーダーメイドの
喪服ドレスを作るプロジェクトが生まれ、
2019年には、シルクの裏地開発も進んでいます。
左から、宮眞の宮崎社長、山添与謝野町長、
coccinelle.洋裁師 星氏 デザイナー木場氏。
葬儀の席では、遺族以外は洋服です。
であるならば、着物を着ること以外で、
和装文化を守る挑戦にも繋がるはず。
いま、丹後ちりめんの生産は、
最盛期の5%程度に落ち込んでいるそうです。
技術はあっても、需要がなければ、
作り続けることはできません。
丹後の織物が廃れれば、
日本の和服文化そのものも
斜陽の一途を辿ります。
涙よりも美しく語る、Robe Noire.
一昨年3月に、日本の椿からご縁が繋がった、
小さな印象美の種の萌芽。
小さな印象美の種の萌芽。
金沢のお客様がたに届けられました。
今後はcoccinelle.の定番として、
丹後ちりめんのブラックフォーマルは、
デザインや制作のディテールに改良を重ね、
ますます進化していきます。
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