雪は天からの手紙 ~中谷宇吉郎 雪の科学館

遅めの昼食を頂きながら、
中谷宇吉郎氏の著書を読んでいたら、

何がなんでも

「中谷宇吉郎 雪の科学館」に、
今すぐに行きたい気分になり、
事務所から加賀市へ

車を走らせること1時間。

到着した瞬間に、

霰が降り始めるという、
天からのおもてなしを受けました(笑)

それにしても、
なんて素晴らしい施設なんだろう。

感動のあまり興奮しすぎて、
平常心で展示物が

見られなくなったので(笑)、
併設のカフェで心を鎮めながら、

「なぜ感動したのか」

を考えてみた。

中谷宇吉郎という人物の、

態度の美しい言葉と文章 、

意図をもって選ばれた

愛用品や服飾小物たち、

雪の結晶への、

真摯で誠実な愛情と好奇心、

人との繋がりに関わる、
手紙やネクタイといった

想い出の品々の様子、

生きてきた歴史全てに、
中谷宇吉郎という人物の

人生哲学を感じて、

強い憧れが、

真っ白な雪となって、
心に深深と降り積もったのだとおもう。
カフェから眺める柴山潟の冬空は、
みるみる表情を変えながら、
たった独りの観客のために、
自然の水彩画を描いてくれました。

そして私は、閉館のアナウンスに

後ろ髪ひかれつつ、
近々の再訪を誓うのでした。