香りの追憶

仕事の合間に街中の小さなバラ園へ。
散りはじめた名残の薔薇を眺めながら、
語りかける天然の香りに深呼吸。

香りは “ 追憶 ”

あの人が、
さっきまで、ここに居たことを、
香水が教えてくれたり。

あの人の手元に、
数日前までこの手紙があったことを、
文香が知らせてくれたり。

香りとは、無言なのに雄弁。