皐月 ~ 印象美な大人の表現力教室

印象美な大人の表現力教室は、
参加者それぞれの、背景、好み、感情、
ひらめき、歴史、渇望等、

様々な視点で選ばれた本の文中にある、
魅力的な表現、ことばの機微(きび)を慈しむ、

少人数制 9カ月連続講座です。

自分にはない視点を見つけたり、
新しい捉えかたに感銘を受けたり、

なんともいえぬ心地好い空気の流れと
ロマンティックな刺激を、
今月も参加者の皆さまと共有しました。


金曜日夜コースで、
コーチを生業とする女性が提供してくれた、

『かけがえのない人』

『ほかならぬ人』

この似て非なる、2つの表現について、
日曜日コースでもディスカッションが
盛り上がり、盤上一致で、
ひとつの結論に行きついた流れも、
大層、おもしろいものでした。

今月、わたしが課題図書とした一冊は、
ラスクの専門店『シベール』の創業者が
35周年を記念して自費出版した本
『お茶にしませんか』

この本の端々には、
知的で魅力的な表現が
たくさん散りばめられていて、

特に、お店を褒める表現の奥深さには、
得も言われぬほど温かい知性が薫ります。

『何ヵ月も予約のとれない店』とか
『星の数』といった、他人の評価を、
価値基準の最上位とする人には、
きっと気づけないだろう、ことばの世界。

お部屋に飾ったお花は和薔薇『友禅』

幾重にも層をなした花びらたちが、
ふわりと広がりゆく様(サマ)が愉しみ。

もう1つの楽しみは、
フレンチレストラン・エンヌさんが
毎回ご用意くださる小菓子セット。
今月は、デコポンや日向夏の贅沢なジュレと、
お茶のクレームブリュレ。
コーヒーも本当に美味しいのです。
仕事以外の場所で、
きちんとした服を着て、
真面目に日々思い、考えていることを、
価値観を同じくする仲間とともに、
語りあう時間は、意外と持てないもの。
そんな心地よさを、私は贅沢と呼びます。