店主は王様、客は旅人


「私はどんな立場か」によって、ふるまいは変わる。
店主は王様で、客は旅人。という設定はどうだろう。
店主は、この世にはない自分だけの王国を作りたくて、
理想をかかげて店を構える。
従って、その国の法律を制定するのは王の役割。
旅人は行きたい国に自由に訪問できるし、
いろんな国で、様々なおもてなしを受ける。
ただし、その国のしきたりを大切にする
友好的な旅人であることが前提。

「 郷に入れば郷に従え 」という
旅人の心構えが、その国での経験を豊かなものにする。
客は神様ではない。
神様は、万物の創造者だけど、
客は、その国の建設や維持に全く関わっていない。
「常連」と言う名の親善大使に
王様から任命されることはあっても、
自分で名乗るときには、
「常連(非公認)」という謙虚さも大事。
旅人は、様々な国を訪問する自由を持ち、
各々の国の文化を体験することができる。
王様は、友好的な旅人をあたたかく迎え、
国民(家族と従業員)の生活を守りながら、
独自の文化を育み、理想の王国を目指す。
きのう、加賀市にある「イヴェールボスケ」という
洋菓子を販売するカフェに訪問しました。
その王国のコンセプトは、
「静けさを愉しむこと」
よって「私語禁止」
旅人は自分が発する音に責任を持ち、
静かにすることは決して我慢ではなく、
むしろ静けさの価値を求めてやってくる。
「カフェとはおしゃべりを愉しむ場所」
という設定で訪れた女性の旅人たちや、
そのコンセプトがまだ理解できないであろう
小さな子供を連れたファミリーの旅人たちが、
入国拒否されて、不穏な表情で立ち去る場面を、
何度かみたことがある。
時には「こんな国には二度と来ない!」
と、不平不満を訴えながら。
きのう、久しぶりに訪れたイヴェールボスケでは、
旅人全員が王国のしきたりを理解し、
それを求めてそこにいることが一目でわかった。
静かなたたずまいで、
本を読んだり、思索をする旅人たちの姿が、
王国の景観にとけこみ、
美しい一枚の絵のようだった。
自国のしきたりを旅人に理解してもらうまで、
王様は非難されたり、それに悩んだりしながら、
それでも諦めずに理想の王国をめざし、
自国の美意識を貫いてきたのだろう。
静かな国を作りたいのではなく、
静けさを愛する成熟した文化の豊かさを
伝えたい一心で。(たぶん)
今までで一番、穏やかで、幸せそうな王様の表情が
それを物語っていました。
#加賀市
#イヴェールボスケ
#静カフェ
#理想の王国
#視点を変える
#理想主義者が王国をつくる